統合失調症について/2.統合失調症とはどのような病気か【統合失調症になる原因・きっかけ②】

心の病気

■遺伝的な要因

統合失調症は、いわゆる「遺伝病」ではありません。
これまでの研究では、患者さんの約9割は両親が統合失調症ではなく、おいやめいなどの3親等まで調べてみても、約63%までは遺伝的負因はないと報告されています。
ただ、父母のいずれかが統合失調症の場合、その子どもの発病率は10%前後、両親とも統合失調症の場合は40%台となり、一般の発病率(0.7~1.0%)より高くなっています。
いずれにしても、統合失調症の発症には、遺伝的な要因はある程度かかわっていますが、限定的なものです。

■環境的な要因

もともとストレスに対する脆弱性を持っている人が、ストレスの多い環境や、進学や就職、結婚・出産といった重大なライフイベントなどで大きなストレスがかかったとき、それが発症の引き金(きっかけ)になることがあります。

発症の引き金となる環境的な要因には、そのほか次のようなものがあります。
ただし、「感染症」「冬期出生」「都市部での生育」については、研究報告はありますが、まだ十分に確定したわけではありません。

・違法薬物やアルコールなど…大麻や覚醒剤、アルコール、タバコなどの乱用が、精神症状に悪影響をおよぼすという指摘があります。

・感染症…感染症で関係があるとされているのはインフルエンザと風疹です。ある年のインフルエンザの患者数と、その年に生まれた子どもが統合失調症になる割合には正の相関が見られるとの研究報告があります。風疹はさらに危険性が高いといわれます。妊娠中に風疹にかかった場合、その子どもが統合失調症になる危険率は、正常な人の10~20倍という報告があります。

・冬期出生…北半球の29ヵ国を調べた研究では、冬から春にかけて生まれた人のほうが、ほかの季節に生まれた人よりも発症率が高いと報告されています。同様の報告は日本からも出ています。理由ははっきりしませんが、冬にはインフルエンザやカゼのウイルスが流行することと、日照時間の低下が発症に関係しているのではないかともいわれています。

・都市部での生育…1990年代にデンマークで行われた大規模な調査研究によると、コペンハーゲン(首都)で生まれた人は、地方都市生まれの人にくらべて、統合失調症の発症率が2.5倍も高かったと報告されています。ほかの調査でも、農村から地方の町、地方都市、首都郊外、首都へと人口が多くなるほど、その発症率が高まる傾向が見られました。なぜ都市部での発症率が高いのかは不明ですが、ストレスが関係しているという説もあります。ただし、精神疾患の中で、都市部に住むと発症しやすくなるのは統合失調症だけで、うつ病などほかの精神疾患ではその傾向は見られません。

●統合失調症になりやすい「性格」はある?

統合失調症の人には、一定の性格傾向(病前性格)があることが知られています。
たとえば、内気でおとなしく、控えめ、神経質なところがあるかと思えばむとんちゃく、自己主張が苦手で傷つきやすい、といった性格です。
人とまじわるのが苦手で、一人でいることを好む傾向もしばしば見られます。
もちろん、これらはすべての患者さんにあてはまるわけではありませんが、発症に何らかの影響をあたえているのではないかと考えられます。

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

心理カウンセリングルーム ナチュラリー. では、「来訪・訪問カウンセリング」、及び、電話・ビデオ通話・メールによる「ネットカウンセリング」と、豊富なメニューを揃えております。
遠方の方におかれましても、どんなお悩みでも、どうぞお気軽にお問い合わせ下さいませ。

●来訪・訪問カウンセリング http://mental-naturally.com/visit/
●ネットカウンセリング   http://mental-naturally.com/internet/