統合失調症について/1.統合失調症の症状について知る【症状6 陰性症状…感情の平板化・意欲の減退など】

心の病気

●慢性期にあらわれやすい「陰性症状」

統合失調症になるとさまざまな症状があらわれますが、大きくは、急性期に活発に見られる幻覚や妄想などの「陽性症状」と、陽性症状がおさまったあとの慢性期に多く見られる「陰性症状」とに分けることができます。

陰性症状の「陰性」とは、本来あるはずのものがないという意味で、症状としては、「感情の平板化」「意欲の減退」「集中力・持続力の低下」「社会適応の障害(社会的ひきこもり)」などがあります。

陰性症状は、精神的エネルギーが低下した状態といえます。

なお、陰性症状は、脳の前頭葉の機能低下が原因と考えられています。

陰性症状としては、次のようなものがあります。

◆感情の平板化(感情鈍麻)

感情の起伏がなくなり、喜怒哀楽の表現がうまくできなくなります。
表情の変化も乏しくなり、口数も減ってきます。

◆意欲の減退

意欲や気力が低下し、まわりのことに興味や関心を示さなくなります。
職場(学校)も休みがちになり、1日中家の中で特に何もしないで過ごしていたりします。
整理整頓、入浴や洗面、身だしなみなど、身のまわりのことにむとんちゃくになります。

◆自主性・自立性の低下

人からいわれたことはできますが、自分自身で行動することがむずかしくなります。

◆集中力・持続力の低下

根気や集中力がなくなり、同時に2つ以上のことをすることが困難になり、疲れやすさを訴えます。

◆社会適応の障害(社会的ひきこもり)

他人とのかかわりを避け、自分の部屋にひきこもったり、1日の大半をぼんやり座り込んで過ごす「無為・自閉」の状態になったりします。
その結果、社会性が低下します。

●社会復帰のためには陰性症状の改善が重要

こうした陰性症状が長くつづくと、日常生活や社会生活を送る上での障害(生活障害)が残り、「生きづらく」なります。
治療のあとに陰性症状だけが残ることも多いので、社会復帰のためには、この症状の改善が非常に重要です。

また、陰性症状はなかなか症状として認知されづらく、「怠けている」「努力が足りない」などと見られてしまいがちですので、家族などまわりの人は「症状」だということを理解する必要があります。

ただし、陰性症状は、うつ病などほかの病気で見られる症状と区別が困難なため、この症状だけで統合失調症と診断することはできません。

なお、陰性症状は多く慢性期に見られますが、「前駆期」が長いケースなどでは、陽性症状と陰性症状が混在する場合もあります。

奈良 心理カウンセリングルーム
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