自己愛性パーソナリティ障害について/2.障害のしくみ 「いつも自分以上でなければならない」強迫観念が引き起こす【障害の背景】

心の病気

親に大切にはされたが、無条件に愛された感覚がない

自己愛性パーソナリティ障害の人に「等身大の自分」が欠如している背景には、母子関係の問題があります。
母親との関係において、つくられるべき正常な自己愛を、つくりそこねてしまったのです。

●無条件の愛を知らないので、「愛」をイメージできない

自己愛性パーソナリティ障害の人に、親子関係について尋ねると、「大切にされたかもしれないけど、愛されたかどうかはわからない」「愛という言葉の意味はわかるが、イメージできない」と答える人もいます。
「愛」をイメージできないとすれば、その人は無条件に愛されたことがないか、その経験が不足していると考えられます
ほとんどの場合、人にとって最初の無条件の愛は、母性愛です。
母親から掛け値なしに愛されることで、人は自分を肯定できるようになり、「自己愛」が育ちます。
そして、正常な自己愛が育ってはじめて、「等身大の自分」が生まれます。

●健全な自己愛が育たず、自分も人も愛せない

自己愛性パーソナリティ障害の人には「親は自分に計算や打算が働いている」「自分が認められるには条件がいる」「生まれてきてごめんなさいという感覚がいつもある」と訴える人がいます。
無価値観、自己不信が、きょうだいへの嫉妬や羨望と一緒になっていることもあります

いずれの場合も、母親が愛情に明確な条件をつけていたかどうかは問題ではありません。
無意識の期待を子どもが敏感に感じたり、時代や社会的背景が影響したりする場合もあるからです。
親は子どもの能力に期待し、「あなたのため」とよりよい結果を要求します。
甘えより、一人前になることを求めます。
子どもは、なにかしないと愛されないのだと感じ、甘えるかわりにできることの証を見せ、愛を得ようとします

このプロセスにより、自分がなにをしても無力だと感じるようになり、自分が消えてしまうのです。
母親の期待は、やがて他人の期待にかわり、自己愛の構造はますます強くなっていきます。

自己愛性パーソナリティ障害は、自己を愛する病ではなく、正常な自己愛が獲得できなかったための「自分を愛せない病」なのです。
自分を愛せないということは、つまり「人を愛せない病」でもあるのです。

奈良 心理カウンセリングルーム
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