コミュニケーションが困難、幻覚や妄想が大きな特徴である「統合失調症」について-②

心の病気

【精神症状】
<陽性症状>
●ずっと監視されているなど、実際にはないことを確信する(妄想)●幻覚の症状のひとつとして、誰もいないのに声が聞こえる、悪口を言われる、指図されるなどの幻聴が現れる ●考え方に一貫性がなくなったり、脈絡のない話をするなどの思考障害

<陰性症状>
●喜怒哀楽の感情表現が乏しくなるなど、感情の平板化(感情鈍麻)●自分の世界に閉じこもり、周囲の人とコミュニケーションをとらなくなる(自閉)●自分から何かをしようとする意欲の低下 ●集中力が続かない

<認知機能の障害>
●記憶、思考、理解、計算、学習、言語、判断などの能力に支障をきたす

【身体症状】
特別のものはない。

【病因】
原因ははっきりわかっていない。
遺伝的要因と環境的要因もあると考えられている。
統合失調症の患者の両親が統合失調症であるという確率も高くはない。

病気にかかる前の性格は、静かで控えめ、繊細で敏感、神経質、引っ込み思案、社交性がなく堅苦しい、などがあるといわれるが、必ずしもその限りではない。
社交的でにぎやかな人が発症することもある。

【治療法】
治療には、おもに抗精神病薬(統合失調症の治療薬として開発された薬)を服用する。
急性期の妄想や幻覚には効果がある。
そのほか、症状に応じて睡眠薬、抗不安薬、気分安定薬などを使用する。
慢性期の患者に対しては、リハビリテーションを行い、社会復帰を目指す。

<薬物療法>
抗精神病薬、その他

<精神療法>
支持的精神療法、認知行動療法、心理教育、生活技能訓練、その他

【経過】
発症年齢は15~35歳で、最も多いのは20歳前後。
男女比にはあまり違いはないが、男性のほうが多めで発症年齢が若い傾向にある。
生涯有病率(一生のうちで病気にかかる割合)は0.7~0.8%程度。
治療の見通しについては、病的症状は残るものの、おおむね改善するケースが90%(うち、完全に治癒するものが30%程度)とされている。

一般的には、前兆期→急性期→休息期→回復期をたどると考えられている。
前兆期には、眠れなくなる、物音や光に敏感になるなどの変化があるが、これは通常、誰にでもあることで、本人も周囲も気づきにくい。

急性期には幻覚や妄想などの陽性症状があり、休息期には感情表現が乏しくなって、無気力な状態になる。
この時期に急性期に逆戻りすることもある。
そして、治療によって症状がすこしずつ治まり、回復していく。

⇒ ③へつづく

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史