躁とうつの対照的な症状を繰り返す「双極性障害(躁うつ病)」とは

心の病気

【どんな病気?】
気分が激しく落ち込んだり、高ぶったりすることの繰り返し

気分が落ち込み、活動量が減少する「うつ病」と、気分が高ぶり、活動量が増大する「躁病」が繰り返される障害です。
症状は、ある日突然切り替わることもありますが、症状が落ち着いている期間を経てから切り替わることが多いといえます。

うつの状態は一般的に数か月から1年、躁の状態は1~2か月持続します。
双極性障害は、発症当初はうつの状態であることが多く、双極性のうつの病状と単極性うつ病では同じ症状を示すため、症状だけからこの2つを区別することはできません。
躁の状態が現れて、初めて双極性障害だと認められます。

【症状】
躁の病状のとき(●…精神症状/〇…身体症状)

●元気いっぱいで、多弁になる。疲れ知らずで、さまざまな行動をし続ける。本人はエネルギーに満ちていると感じている ●はじめは陽気で幸福感に浸っているが、次第に怒りっぽくなることもある ●自信過剰で誇大妄想的なことを口にし、傍若無人にふるまう。他人を見下すような態度になることもある ●考えが次々に湧いて、まとまらない ●大声で早口に、脈絡のない話し方をする ●判断力がなくなり、金銭的な問題行動(ギャンブル、不適切な投資、浪費など)に走ったり、性的なトラブルを起こしたりする
〇睡眠時間が少なくなる 〇性欲が強くなる

うつの病状のとき(●…精神症状/〇…身体症状)
●気分が落ち込む ●日ごろ興味や喜びを感じていたものに気持ちが向かない ●行動するのも考えるのも面倒でおっくう、疲れを感じやすい ●集中力や注意力の低下 ●自信喪失 ●自責の念や無価値観 ●将来を悲観的にとらえる ●自傷行為(自分を傷つける)をしたり、自殺を考えたりする
〇不眠 〇食欲低下、体重減少 〇性欲の減退 〇疲れやすい体質(易疲労性=身体をあまり使っていないのに疲れを感じる)

【病因】
双極性障害の発症には、遺伝的・体質的な要因と、ストレスなどの環境的要因が関連していると考えられている。
なかにはそのどちらにも当てはまらない場合もある。

【治療法】
薬物療法がおもな治療方法になる。
気分安定薬を使用するが、抗精神薬を併用することもある。

双極性障害のうつの病状のときと単極性うつ病では、同じ症状を示すが、それぞれは別の疾患であり、治療法も異なる。

躁の状態が急に現れるときは、無謀な行動を抑える意味でも、入院治療が必要となる場合がある。

<薬物療法>
気分安定薬(炭酸リチウムなど)、抗精神薬

<精神療法>
ストレスに適応できるように助けるなど。

【経過】
約8割の人は回復し、良好な経過をたどる。
約2割の人は症状は軽くなるが、部分的に不調が残ったり、躁またはうつを繰り返して、ちょうどよい時期(寛解期)が見られないことがある。
再発は、その兆候が現れた時点での早期治療、薬剤の継続使用、精神的なサポートなどで予防する。

【受診の目安】
まずはうつ病のサインを見逃さないように

躁病とうつ病のどちらの状態にあっても、本人は苦しく感じており、社会生活でさまざまな困難が生じやすくなります。
症状がはっきり出てくる前に、何らかの兆候に気づき(うつ病の兆候としては、朝の目覚めが悪い、飲酒量が増えるなど)、早期の受診が望まれます。

ストレスは再発のきっかけになることがあります。
疲れを感じたら、休息をとるように心がけましょう。

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

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