8種類に分類されるパーソナリティ障害、それぞれの症状とは-②【情緒不安定性・強迫性】

心の病気

先日のブログで「パーソナリティ障害」についてお話しさせて頂きましたが、パーソナリティ障害は、最も目立つ症状によって8種類に分類することができます。
1人がひとつの型にきっちり収まるのはまれで、いくつかの型が混在して現れることが多いようです。
今回はその8種類について、数回に分けてお話ししていきます。
本日は、その2回目です。

【情緒不安定性パーソナリティ障害】
感情が不安定で、衝動的

<症状>
『衝動型』
自分をコントロールできない
●感情が常に不安定。
●結果を考えず、衝動的に行動する。
●非難されたり、邪魔されたりすると、突然激しく怒り出し、暴力を振るうこともある。

『境界型』
対人関係や社会生活への不安(境界性パーソナリティ障害)
衝動型の特徴に、以下の特徴も加わる。
●自分がどんな人間で、何を目指し、何を欲しているのかわからず、混乱し続けている。
●絶えず、空虚感がある。
●他人に対しては、理想化したかと思えば、急に幻滅して攻撃したり、目まぐるしく感情が変化する。
●感情的に常に危機的状態にあり、万引きや自傷行為を繰り返したり、自殺を企てたりする。家族や周囲への依存が強い。
●「見捨てられ不安」があり、絶望的な気持ちになる。
●「よい自分」と「悪い自分」が気分によって入れ替わり、周囲を戸惑わせる。

<経過>
・治療は「衝動型」と「境界型」を分けて考える。
・「衝動型」は、自分の性質を把握することから始め、暴走を止めるよう社会的スキルを重ねていく。「境界型」は、まずは危険性の高い衝動行為を抑えることを優先し、次に偏った考え方を正したり、コミュニケーション力を身につけていくような治療を進める。

<配慮点>
・家族はたとえ治療期間が長くかかっても、再発したとしても、焦らずに愛情深く回復を待つことが大事。
・通院が終了しても、同じ病気の者同士の集まりに参加して話し合うなど、社会とのつながりをもつことが大切。

【強迫性パーソナリティ障害】
度を超えた完璧主義

<症状>
●自分なりの強いこだわりがあり、それを周囲の人にも押しつける。あるいは、人に任せられないため、トラブルになる。
●完璧主義になりすぎて、柔軟性や効率性が失われる。少しでもやり方が違ってしまうとパニックになるなど。
●必要以上に仕事や趣味にのめり込み、人とのつきあいやほかの娯楽などを犠牲にしてしまう。
●道徳観、正義感が異常に強く、杓子定規にルールを守ろうとする。融通が利かないので、行動を制限されると混乱する。
●「いつか何かの役に立つ」と考えて、物を捨てることができない。必要のない物までため込んでしまう傾向にある。
●生活に困っていないにもかかわらず、将来に不安を強く感じて、極端に倹約家になり、お金を厳しく管理する。

<経過>
・比較的若い頃から発症し、継続する。行きすぎたこだわりで仕事場や家庭で煙たがられたり、トラブルを招くなどして、本人と周囲の人間関係が悪化する状態になると治療が求められる。

<配慮点>
・強迫性障害と強迫性パーソナリティ障害は混同されやすい。強迫性障害は、ある行動を何度も反復する。強迫性パーソナリティ障害は、ひとつの行動へのこだわりはなく、自分のやり方へのこだわりがある。
・無理に本人の価値観ややり方を変えさせようとすると、反感を買うことになるので、周囲はできる限り合わせるようにする。また、責任の範囲や分担を決め、線引きをすることもひとつの方法である。

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史