突然、息苦しさを感じ、死んでしまうような気がする「パニック障害」について

心の病気

【どんな病気?】
「いつまた発作に襲われるのか」と不安になって、外出ができなくなる

パニック障害の最初の発作は、何の前触れもなく、突然起こります。
そして、死ぬかと思うほどの恐怖に襲われてパニック状態になり、救急車を呼んだり病院に駆け込んだりすることもしばしばです。
しかし、発作自体はたいてい30分以内に治まり、病院では、特に疾患も見つからずに帰されるのが普通です。

その後は比較的短時間で連続して発作が起こることがあります。
こうして発作を繰り返すうちに、ある特定の状況に結びついて発作が起こるようになります。
そのときの状況を感じて(予期して)、また発作が起こるのではないかという不安に襲われます。
つまり、不安が不安を呼ぶ悪循環で、このような状態を「予期不安」といいます。

この状態を放置すると、外出できなくなったり、抑うつ状態になったりします。

生涯有病率(一生のうちで病気にかかる割合)は1.5~3%で、女性に多く見られます。
精神的に安定した人にも起こり得ます。

【症状】
<精神症状>
●突然不安感に襲われ、「このまま死んでしまうのではないか」と感じる

<身体症状>
〇動悸 〇頻脈(心拍数が増加している状態) 〇息苦しさ、呼吸困難 〇胸の不快感 〇発汗 〇ふるえ 〇吐き気 〇めまい 〇手足のしびれ

【病因】
<遺伝・体質的な背景>
はっきりと解明はされていないが、近親者にパニック障害の患者がいた場合は発症率が高まるという報告もある。

<心理・社会的な要因>
直接の原因ではないが、ストレスや過労、養育環境などが最初の発作の誘因になるという説もある。

<脳・神経機能の関与>
思考や意思などをつかさどる大脳や、本能的な不安や興奮が生まれる大脳辺縁系で分泌されるセロトニンに異常をきたすことなどが指摘されている。

【治療法】
まずは薬物によって不安感を軽減させる。
発作がなくなっても半年~1年は服薬する必要がある。
そのうえで、認知行動療法や曝露療法を用い、不安に対して過敏に反応しがちな思考パターンを変化させていく。
自律訓練法では、リラックスする方法を知る。

<薬物療法>
抗不安薬、抗うつ薬、βブロッカーなど
<精神療法>
認知行動療法、曝露療法、自律訓練法など

【経過】
突然、場所も状況も選ばずにパニック発作が起こり、その後、人によって頻度は異なるが、繰り返し起こるようになる。
しかし、ほとんどは治療により回復する。

【受診の目安】
発作が繰り返し起こるようなら受診を

パニック障害が繰り返し起きるようになり、日常生活に支障が生じると「障害」とみなされます。

また、パニック障害の一症状として「過換気(過呼吸)症候群」と呼ぶ過呼吸発作が見られることもあります。
過剰に呼吸するため、血中の酸素濃度が高まり、口の周りや両手の指がしびれ、ぼーっとして意識が遠のくような感覚に陥ります。
このような場合にも受診が勧められます。

【本人や周囲が気をつけること】
薬は指示どおりに飲むこと

パニック発作は一過性の調整障害で、死ぬことは絶対にありません。
発作が起こっても慌てずに、気を静め、ゆっくり呼吸するようにします。
息ができないと感じたら、息を吐き出すほうに意識を集中しましょう。

薬を処方されたら、指示どおり薬を飲むことが大切です。
発作が起こったら、家族は患者を静かに休める場所へ移動させます。
外出時には、付き添うなどの協力をしましょう。

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史