増加の一途をたどる「うつ病」について-①

心の病気

増加の一途をたどっているうつ病ですが、具体的にはどのような病気なのでしょうか。
私のブログ、「症状で調べる心の病気」で何度も出てきましたが、あらためて2回に分け、より詳しく説明していきます。
今回は、その第1回目です。

【どんな病気?】
気分の落ち込みのほか、身体面にもさまざまな症状が見られる

うつ病というと、「憂うつな気分が続く病気」というイメージをもっている人が多いと思われます。
おおむね間違いではありませんが、症状は精神面だけでなく、身体面にも現れます。

まず、精神面の症状を見てみると、前述の「憂うつな気分が続く」「イライラする」のほか、「普段は楽しいと感じる活動に喜びや興味を失う」「考えが浮かばない」「頭の回転が鈍くなる」「集中できない」「決断できない」「能率が低下する」などがあります。

これは、「抑制症状」と呼ばれる症状です。
さらに進むと、悲観的になって、自分には生きている価値がないと考えるようになり、「この世から消えたい」「自殺したい」と思うようになります。

身体面の症状としては、以下のものが典型的です。
◇睡眠…寝つきが悪い。眠りが浅い。途中、何度か目覚めてしまう。早朝に目が覚める。
◇食欲…食欲がない。好物を食べてもおいしく感じられない。
◇疲労感…疲れやすい。身体が重い。すぐに横になる。
◇日内変動…症状は午前中が最悪で、午後には次第に軽くなるなど一日のうちでも変化がある。
◇その他…頭が重い、痛い。息苦しい。動悸。めまい。口が乾く。吐き気がする。便秘。便秘と下痢を繰り返す。性欲がない。体重が減る。

うつ病の患者は多くの場合、身体の不調のために元気が出ないのだと考えて、内科や整形外科、脳外科などを受診します。
そのとき、患者が精神的苦痛を訴えないと、更年期障害や自律神経失調症と診断されることも少なくありません。
なかには原因不明の病気とされ、いくつもの病院を回ったり、必要のない精密検査を繰り返したりすることもあります。
うつ病にかかりやすい人は、気分がすぐれなくても相手への配慮からにこやかな対応を心がける傾向にあるため、医師が内面の深刻な苦痛に気づかず、正しい診断が下されないケースもあります。

日本における年間自殺者は2012年以降、3万人を下回るようになりましたが、そのなかにはうつ病を患っていた人も多数含まれていると考えられています。
うつ病を放置すると死に至る危険もあることから、早期発見、早期治療が望まれます。
そのためにも、医療機関で正しく症状を伝えられるように注意が求められます。

⇒第2回目へつづく

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史