性欲がない/性的不能に陥った(症状で調べる心の病気-㉞)

症状

自分も周囲もおかしいと感じるとき、その症状によっては様々な「心の病気」が疑われます。
放っておくと症状はどんどん悪化し、結果的に治療が長引いてしまう結果にもなりますので、早めの受診が必要です。
症状で調べる心の病気』の34回目です。
皆様に、少しでもお役立て頂けたらと思います。

【性欲がない/性的不能に陥った】
性欲減退は心理的要因とともに、病気・加齢・薬物の使用などの身体的要因でも起こります。

抗うつ薬や抗不安薬、血圧降下剤、抗ヒスタミン薬(花粉症などのアレルギー症状緩和薬)などが、その原因になることもあります。

身体的要因やうつ病など特定の精神疾患で原因が説明できないときは、改めて「性機能不全」という心の病気が疑われます。

性欲の欠如(性的欲求低下障害)、性的接触への否定的感情(性嫌悪障害)、勃起障害、女性の性交時の痛み(性交疼痛障害)、オルガズム障害などが、そのおもな症状です。

うつ病・性機能障害について、それぞれの更に詳しい症状としては、以下の様なものがあります。(●…精神症状/〇…身体症状)

<うつ病>
強く長いストレスにさらされたときにかかることがある。
●気分が落ち込む ●日ごろ興味や喜びを感じていたものに気持ちが向かない ●行動するのも考えるのも面倒でおっくう、疲れを感じやすい ●集中力や注意力の低下 ●自信喪失 ●自責の念や無価値観 ●将来を悲観的にとらえる ●自傷行為(自分を傷つける)をしたり、自殺を考えたりする
〇不眠 〇食欲低下、体重減少 〇性欲の減退 〇疲れやすい体質(易疲労性=身体をあまり使っていないのに疲れを感じる)

『原因』
うつ病の原因は、まだはっきり解明されていない。
かかりやすい体質は遺伝しやすいが、ストレスなどからくる環境要因の影響が大きいと考えられる。
ストレスとなる日常の出来事(昇進、退職、転居、過労、死別、離婚、出産など)がきっかけとなって発症するケースが多いといえる。

しかし、環境要因が見当たらなくても発症することもある。
うつ状態になると、脳内のセロトニンノルアドレナリンなどの神経伝達物質(脳内の神経細胞間の情報を伝達するもの)の働きが低下していると考えられている。

うつ病にかかる前の性格として、几帳面、凝り性、完璧主義、仕事熱心、勤勉で責任感が強い、周囲の人に気をつかう、悲観的、自己愛が強い、などが挙げられる。
日本におけるうつ病の生涯有病率(一生のうちで病気にかかる割合)は6.6%(平成18年度世界精神保健調査データより)で、およそ15人に1人がうつ病を経験していることになる。

『治療法』
なるべく早い段階で心身を休めることが、すみやかな回復へとつながる。
会社であれば、医師に診断書を書いてもらい、会社を休むなど。
主婦であれば家事を家族と分担したり、多少の手抜きをするなどして、療養をとる。
そのうえで、薬物療法と精神療法が併用される。

自宅で休養が困難であったり、自殺が懸念されるなどの重症な場合には、入院治療が必要となる。

薬物療法…抗うつ薬、その他
精神療法…認知行動療法、支持的精神療法、対人関係療法など

<女性の性機能障害(FSD)>
性行為への不安感・嫌悪感、痛みなどが根底に
●性欲の低下 ●性行為への不安感や恐怖感などで性交を嫌悪する ●性的興奮やオルガズムを得られない ●パートナーとの関係悪化
〇性交時に性器に痛みを感じる 〇膣がけいれん(膣への挿入時に膣の入り口が収縮)を起こす

<男性の性機能障害>
男性としての自信を失わせ、うつの原因にも
●性欲の低下 ●性行為への不安や恐怖 ●性機能不全が原因となるうつ症状
〇勃起力と持続力の低下 〇射精できない 〇すぐに射精してしまう

※各性機能障害の詳細と、原因、治療法などについては、後日のブログにて説明します。

心の病気になってしまうということは、誰にでも起こり得ることです。
本人がおかしいと感じること、周りの人がおかしいと感じること、そして周りの人が心の病気を十分に理解し、サポートしていくことが大切です。

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

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