ストレスが身体の症状として現れる「身体表現性自律神経機能不全」とは

ストレス

自律神経がコントロールしている心臓や胃腸、呼吸などの働きは、不安や恐怖といったストレスの影響を受けやすいとされています。
身体表現性自律神経機能不全は、こうした消化器系や呼吸器系などの特定の器官に、ストレスが身体の不調として現れるもので、おもな症状として動悸や発汗、紅潮などがあります。

医師の診断結果が「異状なし」であるにもかかわらず、本人は何か重い病気にかかっているのではないかと悩み続ける心の病気で、次のようなことが当てはまります。

◇自律神経の機能が過度に高まり、動悸、発汗、顔の赤らみ(紅潮)などの症状が出る。
◇ある特定の器官に、鈍痛や疼痛、やけるような感じ、重たい感じ、しめつけられるような感じ、腫れ上がっているような感覚がある。
◇重い病気にかかっているのではないかと悩み、医師の診断を受け入れない。
◇検査をしても、病気が認められない。

【精神症状】
●自律神経によってコントロールされている消化器系や呼吸器系などに不調が現れ、重い病気ではないかと疑う
●医師に病気ではないと説明されても受け入れない

【身体症状】
動悸、発汗、紅潮のような、持続的で苦痛を伴う自律神経亢進症状であり、以下を含む。
<心臓および心血管系>
心臓に器質的異常がないにもかかわらず心疾患と似た症状が現れる。
〇心臓神経症 〇ダ・コスタ症候群 〇神経循環性無力症

<消化器系>
〇過敏性腸症候群 〇心因性空気嚥下症 〇吃逆(しゃっくり) 〇消化不良 〇胃けいれん 〇便秘 〇下痢

<呼吸器系>
〇心因性咳嗽(せき) 〇過呼吸

<泌尿生殖器系>
〇心因性尿意頻回 〇排尿困難

【病因】
<遺伝・体質的な背景>
遺伝・体質的になりやすい人もいる。

<心理・社会的な要因>
無意識に抑圧された心理的な葛藤やストレスが背景にあると考えられている。

<脳・神経機能の関与>
不安や恐怖などの感情が脳の視床下部に影響を及ぼした結果、自律神経の機能が不調をきたし、症状が現れるとする説もある。

【治療法】
<薬物療法>
抗不安薬、自律神経調整薬、抗うつ薬など。

<精神療法>
支持的精神療法、リラグゼーション法など。
ストレスを軽減するために環境を整えることも効果がある。

【経過】
適切な治療によって症状を軽減させることで、比較的早い段階で生活に落ち着きを取り戻せることもある。

【受診の目安】
消化器や呼吸器に不調が現れているため、最初は内科を受診することが多いといえます。
一般の診療科の治療で症状がよくなるケースもありますが、症状が変わらず、本人の苦痛が強い場合は、精神科を受診することが望ましいといえます。

【本人や周囲が気をつけること】
不規則な生活をしているところに、さらにストレスが加わることにより、発症しやすくなるといわれています。
規則正しい生活を心がけ、なるべくストレスのかからない生活環境を整えることが大切です。
呼吸法やリラグゼーション法を行うようにすると、症状の予防に効果があります。

適度な運動をすることや、趣味やボランティア活動によって行動の幅を広げることも精神の柔軟性につながり、ストレス耐性を高めることになります。

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

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