サラリーマン必見、うつ状態の部下・同僚に対する「傾聴」について

心理

あなたの部下、同僚に、うつ状態の方はおられないでしょうか?
うつ病は誰でもかかる可能性のある身近な病気ですが、医師の診断が下りても、その行動は周囲の人にはなかなか理解しがたいものです。
しかし本人はどうしようもなく苦しく、辛い精神状態なのです。

そんなとき、上司、同僚としては、どのように対応するべきなのでしょうか。

「人の話を¨きく¨」という言葉には、「聞く」と「聴く」という漢字があります。
同じような意味にもとられがちですが、この「聞く」と「聴く」には大きな違いがあります。
まず「聞く」というのは、耳から入ってきた音や声を受け取ることをいいます。
話し手の話をただ「聞く」だけではなく、その人のしぐさや声や沈黙なども含め耳を傾け、「聴く」ということが大切になります。
傾聴」という言葉も使われます。
この「傾聴」とは、話し手の話をそのまま受け止め、共感をしながらその人の話に耳を傾けることです。
聴き手は話し手の話を真剣に聴き、受け止め、その受け止めたことをそのまま伝えることにより、話し手がもう一度自分を見つめ直し、問題が何かを発見することでその不安を緩和させることが大切です。

【心の動き】
誰でもイヤなことがあったときに、気が滅入って何もする気になれないことはあるものです。
しかし、その問題となっていた問題が解決したり、別の楽しいことで気晴らしができたりすれば、自然に活力がわいてきます。
このような一時的な気分の落ち込みであれば、うつ病ではありません。

ほとんど毎日にわたり二週間以上、何の意欲もわかない状態が続くのが、うつ病のうつ状態です。

うつ病発症のメカニズムはまだはっきりわかっていませんが、精神的疲労や肉体疲労、もともとの性格や考え方の傾向などが複雑に絡み合って引き起こされると考えられています。

何に対しても関心がなくなり、それまで好きだったことも楽しくなくなり、何をするのも億劫で集中力は低下し、会社へ行っても仕事が手につかなくなったりします。

うつ病は心だけでなく、首や肩のこりのほか、全身の倦怠感や食欲低下、体重減少、寝つきが悪くすぐに目が覚めるなど、体にも変化が現れます。

【アプローチの方法】
仕事や勉強に身が入らなくなった人を見て、多くの人は「周囲に甘えている」「やる気がない」「たるんでる」「心が弱い」などと判断しがちです。

しかし、うつ状態にある人の心の中は、非哀感、無力感、絶望感でいっぱいです。
心のエネルギーをほぼ使い果たし、わずかに残されたエネルギーでなんとか心を維持している状態なのです。

ですから、聴き手はうつ病の人が最もエネルギーを消費せずに済むように接することが大事です。
無理に話を聴こうとせず、声をかけても何も話そうとしないときは「あなたを心配している」というメッセージを伝えて、会話を終えます。
心を奮い立たせようとしてはげましの言葉をかけると、相手に多大なエネルギーの支出を要求することになるため、十分に注意しましょう。

どんなときも相手の考えを否定せず、「焦るばかりでやる気が起きず苦しいんですね」と、ただ共感を示すようにします。
話し手が自分の気持ちを表現することによって、心の中に溜まっている荷物を降ろす作業を手伝うのです。

うつ病は初期と回復期に希死念慮(漠然と死を願う状態)が高まります。
相手との信頼関係ができていれば、自殺についての考えを率直に尋ねてみましょう。
自殺したいと思っている場合も、その気持ちは否定はせず、「死にたいほどつらいんですね」と共感を示します。
そのうえで、実行するのを先延ばししてもらい、あなたにできる無理のないサポートを提供していきます。

いずれにせよ、早い段階での医療機関への受診が最優先ですので、周りにいる人は病気に対して十分な理解を示し、適切に対応することが大切です。

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

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