自己愛性パーソナリティ障害について/2.障害のしくみ 「いつも自分以上でなければならない」強迫観念が引き起こす【偽の自分とは】

心の病気

「等身大の自分」の不在がふたつの偽の自分をつくり出した

自己愛性パーソナリティ障害がある人の心の中には「思い描く自分」と「とりえのない自分」しかいません。
誰にでも、理想的な自己像と、ダメな自己像とがあるものです。
しかし、健康な人の心の中心には、必ずありのままでいられる「等身大の自分」が存在します。
自己愛性パーソナリティ障害の人には、この「等身大の自分」がいないのです。

●「等身大の自分」がいないため不安でいっぱい

「等身大の自分」とは、他人の評価によって左右されない、ありのままの自分です
見栄や虚勢を張る必要のない自分であり、卑下する必要のない自分です。
「等身大の自分」があることで、人は安心して生きることができます。
自分の価値基準でものごとを判断し、たとえ挫折しても、自分に立ち返り、やり直すことができます。

一方「等身大の自分」がいないと、つねに不安を感じながら生きることになります。
自分というものがないため、価値基準は他人に頼らざるを得ません。
他人の目が気になり、失敗は許されないという強迫観念に駆られます。
「等身大の自分」という中心を欠いているため、心の中は不安でいっぱいです。
不安によってまず、自分はなにもできないダメな人間なのだという「とりえのない自分」がつくり出されます。

しかし「とりえのない自分」だけを抱えて生きるのは困難です。
不安を払拭するために、自己防衛本能から、理想的で誇大的な自分を思い描くようになります
自分は優秀で特別、賞賛されるべき存在だと、幼い頃から無意識のうちに思い込むようになってしまったのです。

●「思い描く自分」と「とりえのない自分」しかいない

「思い描く自分」は、人生が順調なときは、自信満々で傲慢、周囲の人を凡人だと見下しています。
ところが、ひとたびつまずき、自尊心が傷つけられると、「とりえのない自分」が姿を現し、自分自身が見下される存在になります。
健康な人は、挫折しても「等身大の自分」に立ち返り、新たな目標を立て直し努力したりします。
自己愛性パーソナリティ障害の人は、自分が生み出した偽の自分だけで、立ち返るべき「等身大の自分」がありません
そのため挫折しても軌道修正できないのです。

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

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