統合失調症について/7.再発予防と自宅療養のポイント 【回復を促す家族の接し方-2】

心の病気

●過保護になりすぎないためのポイント

家族が患者さんに対して過保護になることは、患者さんの自立をさまたげます。
過保護にならないためのポイントをあげてみます。

■自分でできることは自分でさせる…回復期に入ったら、身のまわりのことなど、自分でできることはなるべく自分でさせることが大切です。ともすると、家族は過保護になって世話を焼きすぎる傾向にありますが、本人ができることにまで手を貸していると、世話をしてもらうことがあたりまえになって、いつまでたっても自立できなくなります。統合失調症は社会・生活機能が低下する病気なので、身のまわりのことを自分ですることが治療につながります。病気が治ってから自立的生活を考えるのではなく、病気の回復過程から自立を目指すという考え方が大切です。また、患者さんも、自分でできることがふえていくと、生活する自信がついてきます。

■患者さんとの間に適度な距離感を保つ…家族は、患者さんを保護することと自立心を育てることのバランスを考えながら援助をする必要があります。干渉しすぎたり、過保護になることは再発の原因にもなるといわれます。ささいな行動をいちいちチェックしたりすることは、患者さんには大きなストレスとなります。家族は、患者さんとの間にほどよい距離感を保ち、患者さんの回復に伴走する気持ちで接することが大切です。

●情緒的に巻き込まれないためのポイント

家族は患者さんを、病気だからとついつい甘やかしてしまいがちです。
大げさで情緒的な反応、過保護な対応、極端な自己犠牲は、家族が苦しみに巻き込まれすぎているサインです。
それを避けるためのポイントをあげてみます。

■いっしょに興奮しない…患者さんは、感情が高ぶると、相手のいっていることを頭の中で整理するのが困難になります。こういう場合に議論してもかみ合いません。そのことを理解していれば無用な口論は避けられます。患者さんが興奮しているときは、気持ちがしずまるまで待ちましょう。

■家事手伝いなど役割をはっきりさせる…患者さんと話し合って、食事のあとかたづけをまかせるなど、家庭内の仕事や手伝いをしてもらうことは患者さんにとって意味あることです。自分は家族から世話を受けるだけの存在ではなく、たとえ少しでも家族の役に立つことをしているという自覚を患者さんが持つことは、本人のあせりの気持ちをやわらげ、家族との関係をよい状態に保つことにもつながります。

■患者さんのペースを尊重する…患者さんがすることは、多少時間がかかっても、できるだけ干渉しないで、患者さんのやり方を尊重しましょう。声をかけないと動かないような場合でも、頭ごなしに「命令」するようなことは避け、あくまでも自分の意思で行えるようにします。やり方がぎこちないと、家族はつい手助けをしたくなりますが、まずは見守ることが大切です。

■できたことはほめ、感謝する…家族にとってはできてあたりまえのことでも、患者さんにはむずかしいことが少なくありません。多少のミスには目をつむり、できたことやよかった点をほめ、感謝しましょう。自信喪失している患者さんにとって、家族の感謝や励ましは、何よりの支えとなります。

⇒「3」へつづく

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

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