フラッシュバック(過去の出来事の再体験)が起こる(症状で調べる心の病気-⑥)

症状

自分で何かおかしいと感じるとき、その症状によっては様々な「心の病気」が疑われます。
放っておくと症状はどんどん悪化し、結果的に治療が長引いてしまう結果にもなりますので、早めの受診が必要です。
症状で調べる心の病気』の6回目です。
皆様に、少しでもお役立て頂けたらと思います。

【フラッシュバック(過去の出来事の再体験)が起こる】
フラッシュバックとは、過去の出来事があたかも現在起こっていることのように感じられたり、そのように行動してしまったりすることをいいます。
単に過去を思い出すこととは違い、何かのきっかけによって、不意に過去の出来事が現実のように蘇ってくるのが特徴です。

フラッシュバックが見られる心の病気としては、心的外傷後ストレス障害(PTSD)がよく知られています。
PTSDでは災害や事故、犯罪被害、性犯罪、戦争など、命にかかわるような、深刻な出来事の体験や目撃が大きな心の傷(トラウマ)となって、同じような出来事にぶつかると、突然フラッシュバックが起こります。

また、危険薬物などへの依存がフラッシュバックの原因となることもあります。

心的外傷後ストレス障害(PTSD)・薬物による障害・アルコールによる障害について、それぞれの更に詳しい症状としては、以下の様なものがあります。(●…精神症状/〇…身体症状)

<心的外傷後ストレス障害(PTSD)>
重度のストレスガトラウマとなる。
●出来事を繰り返し思い出し、苦痛を覚える ●出来事を思い出すことを避けようとする ●過覚醒(刺激に対する過剰反応) ●気分の落ち込み ●集中力低下 ●罪悪感 ●パニック発作
〇頻脈(心拍数が増加している状態) 〇発汗 〇血圧上昇 〇睡眠障害

<薬物による障害>
一回だけのはずが、深みにはまっていく。
●薬物の有害な使用により、一時的な陶酔感、酩酊感などを得るが、疲労感や不安感、知覚異常、意欲の減退、無気力、抑うつなどの障害が生じる ●幻覚や妄想、強迫観念などが生じる ●離脱症状として睡眠障害、抑うつ、不安、焦りなどが生じる ●薬物の摂取がほかの何よりも優先される ●薬物の効果が切れると、使いたいという欲求が猛烈に湧いてくる ●薬物の量をコントロールできなくなる ●薬物の使用を中止すると、不快な症状が現れる ●薬物を何としても手に入れようと犯罪に手を染めることもある
〇脳・心臓血管障害 〇血圧、免疫機能の障害 〇筋肉や関節の痛み 〇けいれん発作 〇食欲の増進あるいは減退 〇嘔吐 〇下痢 〇異常な発汗 〇倦怠感

<アルコールによる障害>
急性中毒、有害な使用、依存症に分けられる。

急性中毒
●アルコールを飲むことで、意識、思考力、知覚、感情などの精神的な働きに一過性の障害が生じる
有害な使用
●精神的あるいは身体的に健康を損なうような飲み方をする
依存症
●飲酒が何よりも優先され、アルコールが身体から抜けると、ふるえなどの離脱状態が出るようになる

〇肝機能が低下する 〇性機能、認知機能も衰える 〇アルコールが切れたときには、不快感、イライラ、不眠、発汗や動悸などの自律神経系の症状、手のふるえ、けいれん、頭痛などが現れる

心の病気になってしまうということは、誰にでも起こり得ることです。
本人がおかしいと感じること、周りの人がおかしいと感じること、そして周りの人が心の病気を十分に理解し、サポートしていくことが大切です。

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史