食欲がない/何を食べてもおいしく感じられない(症状で調べる心の病気-⑤)

症状

自分で何かおかしいと感じるとき、その症状によっては様々な「心の病気」が疑われます。
放っておくと症状はどんどん悪化し、結果的に治療が長引いてしまう結果にもなりますので、早めの受診が必要です。
症状で調べる心の病気』の5回目です。
皆様に、少しでもお役立て頂けたらと思います。

【食欲がない/何を食べてもおいしく感じられない】
日常の出来事に伴う喜怒哀楽の感情や、緊張、不安などで一時的に食欲が失われるのは多くの人が経験することで、通常はほどなく回復します。
問題となるのは、「食べたくても食べられない」状態や、「食べる気が起こらない」状態が数日以上にわたって続くときです。

「食べたくても食べられない」状態がしばらく続くときは、まず身体疾患を疑います。
食道や胃、腸、肝臓、すい臓などの消化器疾患や、脳血管障害による食欲中枢の異常、呼吸器疾患など、原因となる疾患はさまざまです。

一方、「食べる気が起こらない」状態が続くときは心の状態と密接に関連し、うつ病や摂食障害、統合失調症、認知症などに起因することが少なくありません。

この症状から考えられる主な病気としては、うつ病・適応障害・神経性無食欲症(拒食症)などが疑われます。
それぞれの更に詳しい症状としては、以下の様なものがあります。(●…精神症状/〇…身体症状)

<うつ病>
強く長いストレスにさらされたときにかかることがある。
●気分が落ち込む ●日ごろ興味や喜びを感じていたものに気持ちが向かない ●行動するのも考えるのも面倒でおっくう、疲れを感じやすい ●集中力や注意力の低下 ●自信喪失 ●自責の念や無価値観 ●将来を悲観的にとらえる ●自傷行為(自分を傷つける)をしたり、自殺を考えたりする
〇不眠 〇食欲低下、体重減少 〇性欲の減退 〇疲れやすい体質(易疲労性=身体をあまり使っていないのに疲れを感じる)

<適応障害>
環境の変化に適応できない。
●憂うつ感 ●気分の落ち込み ●絶望感 ●不安感や焦り ●恐怖感 ●感情がコントロールできない ●神経質になる ●ひきこもりがちになる。学校や仕事に行きたくなくなる
〇動悸 〇発汗 〇めまい 〇不眠 〇肩こり 〇疲労感 〇食欲不振 〇やせ(体重減少)

<神経性無食欲症(拒食症)>
「やせたい」という強い思いが死の危険性へもつながる。
●極端なやせ願望 ●肥満恐怖 ●「自分は太っている」というボディイメージの歪み
〇体重減少 〇無月経 〇低体温 〇低血圧 〇若年性更年期障害 〇筋力低下 〇浮腫(むくみ)〇脱毛 〇色素沈着(シミやニキビの跡などが消えない状態)〇便秘

心の病気になってしまうということは、誰にでも起こり得ることです。
本人がおかしいと感じること、周りの人がおかしいと感じること、そして周りの人が心の病気を十分に理解し、サポートしていくことが大切です。

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史