統合失調症について/4.統合失調症の治療-① 薬物療法【補助的に使われる治療薬】

心の病気

●副作用を抑える「抗パーキンソン病薬」

統合失調症の治療では、抗精神病薬のほかに、必要に応じて抗精神病薬と併用して「補助的に」使われる薬があります。

抗パーキンソン病薬は、その名の通り、パーキンソン病の治療に使われる薬ですが、抗精神病薬の副作用で錐体外路症状(パーキンソン症状、急性ジストニア、アカシジアなど)が出た場合などに使われます。
薬としては、抗コリン薬や抗ヒスタミン薬が使われます。

抗パーキンソン病薬は、抗精神病薬を飲みはじめて数週間以内に起こる副作用に対しては有効ですが、遅発性ジスキネジアのように数年以上たってからあらわれる副作用には無効、あるいは有害といわれています。
また、抗コリン薬は口の渇きや便秘、排尿困難、抗ヒスタミン薬には、これらに加えて眠気が出ることがあります。

●不安やイライラを抑える「抗不安薬」

抗不安薬は不安やイライラ、緊張などをやわらげる目的で使われる薬で、一般には「精神安定剤」と呼ばれるものです。

現在使われている抗不安薬の多くは「ベンゾジアゼピン系」の抗不安薬ですが、ベンゾジアゼピン系の抗不安薬には、神経の興奮をしずめる神経伝達物質GABAの活性を高める働きがあります。

ベンゾジアゼピン系の抗不安薬は、効果が速くあらわれる反面、倦怠感やふらつき、眠気、集中力の低下などの副作用があるほか、依存性が生じやすいという問題があります。
服用を急にやめると、心身に変調をきたす場合があります。

●睡眠を得やすくする「睡眠薬」

睡眠薬は睡眠障害に対して使われます。
作用時間が長い長時間作用型の睡眠薬は、翌日に眠気やふらつきなどが起こることもあります。
また、睡眠薬にも軽い依存性があるため、急にやめると不眠やイライラ感がつのることがあります。

●うつ状態を抑える「抗うつ薬」

抗うつ薬は、うつ病やうつ状態に対して使われます。
抗うつ薬には、三環系抗うつ薬、四環系抗うつ薬、SSRI、SNRI、NaSSAなど多くの種類があり、少しずつ効果が違います。
副作用としては、強い眠気、頭痛、食欲不振、立ちくらみ、口の渇き、便秘、性機能障害などがあります。

●気分の波を安定させる「気分安定薬」

気分安定薬(気分調整薬)は、幻覚・妄想と躁うつ気分がまじり合っているような場合に、躁とうつの両方の気分の波を安定させる働きがあります。
気分安定薬には、リチウム(商品名:リーマス)などがあります。
ただし、リチウムを多量に用いると、「リチウム中毒」を起こし、手のふるえ、吐き気、めまい、言葉のもつれ、意識障害、発熱、発汗、下痢などの症状が出ることがあるので、血中の濃度を調べながら投与します。
ほかに、口の渇き、食欲不振、脱力・倦怠感などの副作用が出ることがあります。

また、抗精神病薬といっしょに飲む場合には、相互作用で副作用が強まるおそれがあるので、服用の期間を考慮する必要があります。

そのほか、補助治療薬として、気分の波が激しい場合や攻撃性が高い場合などに、てんかんの治療薬であるカルバマゼピン(商品名:テグレトール)を併用することがあります。
カルバマゼピンには、副作用として、まれに重い皮膚症状が出る場合があります。

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