統合失調症について/4.統合失調症の治療-① 薬物療法【急性期の治療】

心の病気

●患者さんに「安心」をあたえる

急性期は、陽性症状のために、頭の中が騒がしく、落ち着かない状態です。
その状態を落ち着かせるために、まずは患者さんが安心して過ごせる、静かで安全な環境をつくることが大切です。
静かな環境とは、患者さんにとって「刺激」が少ない環境です。
急性期は、幻覚や妄想に支配されて混乱していることも多いので、わずかな刺激でも過剰な反応をしがちです。
他人との接触が刺激になることもあるので、この時期は、できるだけ外出を控えたり、テレビなどを見ることもいつもより制限することが必要です。

また、家族が、患者さんといいあらそったり、強く意見をいったりすることも、患者さんには有害な刺激となりますので、注意しましょう。
家族は、さりげなく患者さんを見守るという姿勢で接することが大切です。

仕事や学校のことなどを話題にすることも、本人の「あせり」につながりますので、個人差はありますが、できるだけふだんの仕事や役割から一時的に遠ざかることを本人にすすめるのが一般的です。

●十分な「睡眠」がとれる環境づくりを

また、急性期は、さまざまな刺激で混乱している脳を、とにかく休ませることが大切です。
そのためには、しっかり休息し、「睡眠」を十分にとる必要があります。

そうはいっても、急性期はただでさえ眠ることがむずかしいので、その場合は医師に相談し、睡眠導入剤を処方してもらって十分な睡眠を確保するようにしましょう。

●安全面での配慮も怠らない

急性期の治療でもっとも大切なことは、家族にとっても医師にとっても、「事故」を防ぐということです。
患者さんが病的な体験に振り回されて、自分を傷つけたり他人に危害を加えたりしないように十分に気を配らなければなりません。

患者さんの混乱がひどく、家族だけでは対処できない場合は、一時的な入院も考えましょう。

また、急性期には注意力が散漫となるため、タバコなど火の不始末から火事を起こすこともありますので、こうした懸念が強いときにも、患者さんの安全をはかる意味でも入院を考えるべきでしょう。

●薬は必要かつ十分な量を使う

急性期の治療は薬物療法を中心に進められます。
この時期の薬物療法は、抗精神病薬などを使って、幻覚や妄想などの激しい陽性症状をできるだけ早く軽減させることが目的となります。
一般に、急性期の陽性症状は、抗精神病薬によく反応しますので、症状が出はじめた段階でなるべく早期に抗精神病薬による治療を開始することができれば、それだけ回復する可能性も高くなります。

この時期の薬物療法は、副作用に注意しながら、必要かつ十分と思われる量を投与することが基本です。
投与方法については、投与時の苦痛が少ない経口服用が一般的です。

●通電療法が有効な場合もある

なお、緊急の場合の選択肢として、「通電療法(ECT)」が行われることもあります。

通電療法は、電気刺激によりけいれんが起こることから「電気けいれん療法」とも呼ばれますが、最近は、麻酔医の管理のもと、薬によってけいれんを起こさない「修正型電気けいれん療法(m-ECT)」が主流で、安全な治療法となっています。
副作用などが強くあらわれて薬が使えない場合や、昏迷状態の場合など、一部の患者さんには有効な治療法です。

奈良 心理カウンセリングルーム
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