トラウマについて/2.トラウマの影響はなぜ長引くのか?【発達期のトラウマの影響】

心の病気

子ども時代にできた傷の影響は広く及ぶ

子ども時代のトラウマ体験は、広く、根深く影響を残してしまうことがあります。
発達段階で生じた「心」の傷つきは、その後の人生の生きづらさにつながるおそれがあります。

●複雑性PTSDにつながることも

トラウマが注目されるようになったのは、ベトナム戦争からの帰還兵と性暴力の被害者に共通した症状がみられたことがきっかけです。
PTSDの診断がアメリカで確立したのは1990年代のことですが、その後、虐待を受けてきた子どもにも同様の症状と、それに付随する形で種々の調整障害が現れることがわかってきました。

従来の診断基準では拾いきれない複雑なトラウマの現れについて、トラウマ研究の世界的権威であるコーク博士、ハーマン博士は相次いで診断基準を発表しました。
その後、コーク博士は子ども時代に生じた複雑なトラウマの影響を「発達性トラウマ障害」として提唱しています。

ICD-11に採用された複雑性PTSDは、この流れを汲むもの。
複雑性PTSDは、子ども時代のトラウマの後遺症であることが多いのです。

■子どもは小さな大人ではない

子どもは未完成な存在です。
子どものトラウマのでき方、影響の現れ方は、大人と同じにはとらえられません。

・言語の形成過程にあるから……
詳細なイメージが残りやすい

子どもの記憶は、非常に緻密か大雑把かのどちらか。
トラウマ的な状況は、細部まで脳に刻み込まれやすい。

・自己と世界を関係づける時期だから……
自責感をもちやすい

子どもには、他人の非を見つけるより「自分が悪い」と思うほうが簡単。
だから「自分はどこかおかしい」と思うようになる。

・世界観の形成過程だから……
特有の認知が形成されやすい

子どもにとっての世界は家庭内。
そこで起きたことをすべての世界にあてはめる。
「人」が恐ろしい、信じられないものなら、「世界」は恐ろしい、信じられないものになる。

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

心理カウンセリングルーム ナチュラリー. では、「来訪・訪問カウンセリング」、及び、電話・ビデオ通話・メールによる「ネットカウンセリング」と、豊富なメニューを揃えております。
遠方の方におかれましても、どんなお悩みでも、どうぞお気軽にお問い合わせ下さいませ。

●来訪・訪問カウンセリング http://mental-naturally.com/visit/
●ネットカウンセリング   http://mental-naturally.com/internet/