トラウマについて/2.トラウマの影響はなぜ長引くのか?【そのとき脳は】

心の病気

「情動脳」の興奮を「理性脳」が制御できなくなる

トラウマの影響を「心のバネのひずみ」「冷凍庫」などというたとえを用いてお話ししてきましたが、「心」の主要な部分を占める脳の働きには、どのような変化がみられるのでしょうか?

●気質を超えた影響を残す

トラウマがあると、思考・判断にかかわる「理性脳」の働きと、身体的な反応と深くかかわる「情動脳」の働きがアンバランスになりがちです。

脳の働きを生み出している神経細胞のネットワークには、無数のパターンがあります。
出生直後から他者とかかわり、経験を重ねるなかで、未完成の脳は学習し、成長していきます。
経験によってシナプス結合のあり方は変わっていくのです。

トラウマとなるような体験は、生来的な神経細胞どうしのつながり方の傾向を超えた影響を残します。
けれど、そこで終わるわけではありません。
新たな経験によって、さらにつながり方に変化をもたらすことも可能です。

■変化は遺伝子レベルで生じている

脳を中枢とする神経系では、無数の神経細胞のネットワークを通じて情報が流れていきます。
トラウマ記憶は、トラウマ体験によって生じ、固定化した記憶のネットワークという見方もできます。

神経細胞どうしのつながりを「シナプス結合」といいます。
シナプス結合は、遺伝子(DNA)と偶然、経験によってつくられていきます。
経験はDNAの働きに影響を与え、新しいシナプス結合をつくったり、シナプス結合を強化したりするのです。

■左右の脳の働きにかたよりが生じる

冷凍保存された記憶が解凍され、フラッシュバックを起こしているときは、右脳の興奮が高まることがわかっています。
イメージの記憶を司る右脳と、言語的な記憶を司る左脳の働きのバランスの悪さが、感情・感覚が丸ごとよみがえる、言語化が難しいというトラウマ記憶の特徴につながっていると考えられています。

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

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