トラウマについて/1.生きづらさをまねくトラウマの症状【感情の調整障害】

心の病気

自分の気持ちがわからない、抑えられない

感情の調整障害は、複雑性PTSDの症状のひとつ。
DSM-5でPTSDの症状として挙げられている「気分の否定的な変化」も、感情の調整障害の一種といえます。

●調整できなくなるパターンはいろいろ

ふだんは感情の調整ができていた人でも、圧倒的なトラウマ体験がもたらす強い感情は、思考や行動を通じた調整を難しくします。
苦痛から逃れるために、あらゆる感情が隠され、なにも感じられなくなることもあります。

そもそも調整のしかたがわからないということもあります。
幼少期の親子関係がうまくいっていない場合などは、調整能力が育ちにくくなります。
人とのかかわりのなかで生じる複雑なトラウマは、感情の調整障害に結びつきやすいのです。

■感情の調整障害の現れ方

感情は自分の状態に気づくためのサインです。
思考や行動のもとになると同時に、思考や行動を変えることで強弱がついたり、より好ましい感情に切り替わったりと、調整できるものでもあります。

しかしトラウマがあると、不安や怒りなどの強い感情をうまくコントロールしにくくなります。

・トラウマがあると……
●出来事そのものが苦しい感情をもたらす
●子ども時代に経験すると、感情を調整する力が育ちにくくなることも

・そもそも調整のしかたがわからない
感情を調整していく能力は、生まれながらに備わっているわけではなく、幼少時に身近な大人とのやりとりを通じて育まれていくものです。
子ども時代にそうしたかかわりをもてない状況に置かれていた場合、自分の気持ちがわからない、調整のしかたもわからないという状態に陥りがちです。

・現実感がなくなる
自分のことなのに現実感がなく、どこかよそごとに感じられる状態は、解離の現れのひとつです。
耐えがたい感情を「私」から切り離し、やり過ごしている状態です。

・ネガティブな感情が消えない
恐怖、戦慄、怒り、恥辱、不安、悲しみ、罪悪感など、トラウマ体験後に生じやすいネガティブな感情が、いつまでも続く状態です。

・ポジティブな気持ちがわからない
喜び、しあわせ、満足感、楽しさなどを感じにくくなります。

・感情麻痺
感情の調整障害の行き着く先は、なにも感じない状態、つまりは感情の麻痺です。
ポジティブな感情を残して、ネガティブな感情だけを排除することはできません。
すべての感情を感じないようにするしかないのです。

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

心理カウンセリングルーム ナチュラリー. では、「来訪・訪問カウンセリング」、及び、電話・ビデオ通話・メールによる「ネットカウンセリング」と、豊富なメニューを揃えております。
遠方の方におかれましても、どんなお悩みでも、どうぞお気軽にお問い合わせ下さいませ。

●来訪・訪問カウンセリング http://mental-naturally.com/visit/
●ネットカウンセリング   http://mental-naturally.com/internet/