考えや行動が極端に制限される
回避は、自分のトラウマに触れないようにし続ける状態をいいます。
回避の症状が強いと、回復の妨げになりやすく、生活に支障をきたすこともあります。
●再び心が傷つくことを避けるために起こる「回避」
回避には、恐ろしい体験の記憶がよみがえることで再び心が傷つくのを避けようとする、自己防衛策という面があります。
しかし、考えないようにしていても、トラウマの記憶は鮮明なまま残り続けます。
ふとしたはずみによみがえり、再体験症状が生じることはありえます。
それを防ごうとして、あらゆることを避けているうちに行動が極端に制限されれば、生活に支障をきたすこともあるでしょう。
回避を続けてもトラウマの記憶から逃れられず、感情麻痺に行き着くこともあります。
●「解離」はもうひとつの心の防衛システム
トラウマに対する心の防衛システムには、回避とは別の、「解離」という現象もあります。
解離は「ふだんの私」と「トラウマを受けたときの私」との間に隔たりができる現象です。
解離が起こると、自分の体験や行動を思い出せない、自分が体験したことなのに、他人事のように感じられるなどといったことが生じます。
回避と解離は別のものですが、いずれもつらい記憶から、自分を守るために起こるものともいえます。
■強い恐怖感が根底にある
回避の症状は、思考と行動の両面に現れます。
なかでも思考に現れる回避は、半ば自動的に起こるもので、自分ではわかりにくい症状です。
・思い出すとつらくなるから……
トラウマ体験の記憶は過剰なもの。
強い苦痛を感じます。
・考えることを避ける
トラウマ体験や、それに密接に関連することについて考えることそのものを避けてしまいます。
トラウマに向き合うことが難しく、回復の大きな妨げになります。
・きっかけになりそうなことを避ける
考えないようにしていても、トラウマ体験の記憶のよみがえりは止められません。
記憶がよみがえるきっかけになりそうな場所、状況、人、もの、会話、活動を避ける結果、行動が大きく制限されることもあります。
奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史
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