社会に適応しにくい、パーソナリティ障害について

心の病気

本人が苦しみ、社会生活に障害が出てしまう「パーソナリティ障害」をご存知でしょうか。
ものの考え方や感じ方、行動のしかた(=パーソナリティ)が、平均的な人々に比べて大きく偏っています。
その為、社会に適応しにくく、仕事が果たせない、人付き合いが上手く出来ないなど、日常生活にも支障が出てきます。
自分自身が苦しむだけでなく、周囲の人々には混乱を与えやすいという問題があります。
パーソナリティ障害は、最も目立つ症状によって8種類に分類する事が出来ます。

【妄想性パーソナリティ障害】
被害妄想が強く、猜疑心も強くなる。

【統合失調質パーソナリティ障害】
よく「変わり者」と言われる事が多い。

【情緒不安定性パーソナリティ障害】
感情が不安定で、衝動的。

【強迫性パーソナリティ障害】
度を超えた完璧主義者。

【演技性パーソナリティ障害】
目立ちたがりで、見栄っ張り。

【非社会性パーソナリティ障害】
社会のルールを守れない。

【依存性パーソナリティ障害】
誰かに頼らないと生きていけない。

【不安性(回避性)パーソナリティ障害】
人との関わりを極力避ける。

一人がひとつの型にきっちり収まるのはまれで、いくつかの型が混在して現れる事が多い様です。
症状は幼児期から思春期に現れ、成人以降も続きます。
症状は一貫して継続するという特徴があります。

病因としては、はっきりと解明されていませんが、遺伝・体質的な要因が大きいと考えられており、又、親の接し方、文化の価値基準なども影響を及ぼすと考えられています。
更には、誕生前の脳の成熟異常、誕生後の脳や中枢神経の障害、神経伝達物質やホルモン変化の関わりが指摘されています。

治療法においては、自然治癒はあまり期待出来ません。
周囲の人がパーソナリティ障害の特性に気付いたら、先ずは本人と一緒に精神科を訪れて相談しましょう。
本人と相性の良い主治医を探す事も大切です。
治療を受ける事で、抱えている問題に対して少しずつ上手に対処出来る様になります。

【薬物療法】
抗不安薬、抗うつ薬、抗精神病薬などを服用する。
これらはパーソナリティ障害の人がうつ病や統合失調症を発症した場合にも有効。

【精神療法】
今の社会に適う様な、ものの受け止め方や行動の仕方が出来る様にしていく。
支持的精神療法、認知行動療法、精神分析的精神療法やカウンセリング等が行われる。
パーソナリティ障害の種類によっては効果的な治療プログラムが開発されているものもある。

本人が行きたがらない場合は、家族だけで受診する事も可能です。
精神科を訪れる前に、地域の保健所や精神保健センターに相談してみるのも良いでしょう。

パーソナリティ障害をもつ本人との生活に不安を抱えている人もおられるかと思います。
ストレスを感じたらリラックスするよう心掛ける事が大切です。
又、本人と適度な距離を保ちつつ、本人が困っている事に共感を示し、話に耳を傾ける事も必要です。

パーソナリティ障害に対しては、外部からのサポート体制も充実しつつあります。
自助グループや保険医療チームなどのサポートを受ける事も可能です。
この様な支援を利用する事で、家族自身の身体的、精神的健康にも気を付ける様にしましょう。

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史