⑤摂食障害を活用して成長しよう【摂食障害は家族関係を見直すチャンス】

心の病気

摂食障害の患者さんのご家族からよくいわれるのが、「娘の病気のためにと思ってかかわり始めたが、実際は自分自身の生き方を大きく見直すことになった」ということです。
摂食障害という病気は、決して「親のせいでなった」といえるほど単純なものではありませんが、生育環境は、対人関係のモデルを提供したという意味でも大きな意味があります。
ご家族が患者さんの病気を機に自分自身の生き方も変えようと思えるようなケースでは、とてもよい治療効果が出るものですし、ご家族がそういう気持ちにならざるを得ないところまで患者さんの症状は悪化していくような印象を持っています。

もちろん、すべてのご家族が目覚めるわけではありませんし、目覚めたからといって、なかなか改善できないこともあります。
中にはご家族が、妄想性の精神障害を持っていて、現実的な会話すら成立しないケースもあります。
それでも、摂食障害が家族関係を見直すチャンスになるのは確かです。

どういうことかというと、摂食障害になる人は、責任感や罪悪感が強いので、家族の問題を自分のものとして引き受ける傾向にあります。
しかし、「母が適切に行動できないのは、病気だからなのであって、自分が悪い子だという意味ではない」と知ることや、「両親はいまだに不仲だけれども、それは両親の問題であって自分がどうこうすべきことではないのだ」と「敷地」をはっきりと整理することによって、関係性は大きく変わります。
そして、患者さんが家族の問題を自分のものとして引き受けないようになることによって、家族は混乱した時期を通ることもありますが、最終的にはずっと落ち着いていきます。
結果としては、どんな問題を抱えているにせよ、それぞれの人の「敷地」が守られている関係のほうが、健康で安定しているということなのでしょう。

私は摂食障害の患者さんを見ると、まるで一家の問題を代表するような形で病気になっていると感じることが少なくありません。
ある意味では、もっとも感受性が豊かで、もっとも家族思いの人が、摂食障害になっているのです。

それを「家族の犠牲者」として見ることも簡単ですが、それ以上の意味があると思います。
最も感受性が豊かで、最も家族思いの人は、病気になることによって、家族関係のバランスを変え、やはり家族のためになる結果を出すのだと思うのです。

奈良 心理カウンセリングルーム
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