知っておきたい、抗うつ薬の使用について

うつ病の気分の落ち込みは、脳内のセロトニンやノルアドレナリンの働きの低下が原因ではないかと考えられています。
抗うつ薬はこれらの物質の活性を高める作用をもっています。

抗うつ薬は、服用して2週間ほど経過しないと効果は現れません。
しばらく服用して効果が認められない場合は、違う種類の抗うつ薬に替えて様子を見ます。
適切な抗うつ薬の使用により、70%近い患者は症状が改善します。

ただ、抗うつ薬の服用を急にやめると、落ち着きのなさや睡眠障害、発汗、吐き気などの離脱症状が現れます。
服用を中止する場合には、徐々に薬を減らしていく必要があります。
自己判断で服用したり中止したりすることはやめましょう。

双極性障害のうつ病相のときに抗うつ薬を使用すると、効果がないか、逆に躁病相が現れることもあります。
双極性障害には気分安定薬や抗精神病薬を使用します。

【抗うつ薬の種類】
抗うつ薬には、大きく分けて次のような種類があります。

三環系抗うつ薬
昔から現在に至るまで使用されており、効果も高いが、副作用も生じやすいといわれている。
ノルアドレナリン、セロトニンなどの神経伝達物質を増やす働きをする。
尚、「三環系」という名称は、化学構造に亀の甲の環(環状構造)が3つあることから名づけられた。

四環系抗うつ薬
三環系抗うつ薬の第二世代として、甲の環が4つある四環系抗うつ薬も開発された。
三環系に比べて抗うつ効果は弱く、近年は第一選択薬としては用いられなくなったが、比較的副作用が少ないというメリットがあるため、副作用が出やすい高齢の患者によく用いられる。

SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)
三環系抗うつ薬に比べて新しく、副作用は少ないといわれているが、投与開始初期には不安感や焦り、パニック発作、不眠などが見られたり、24歳以下の若年患者では自殺の危険性が高まることが知られている。

SNRI(選択的セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)
セロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを邪魔する作用をもつタイプ。
作用がセロトニンとノルアドレナリンに限定されているため、副作用が少ない。
また、他の薬との飲み合わせによっても副作用が出る心配が少ない。

NaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬)
第四世代の抗うつ薬。
不安や焦燥、下痢、嘔吐などの消化器症状、性機能障害など、SSRIでよく見られる副作用を出さないで抗うつ作用を発揮する。

抗うつ薬は、個々の体質により合う合わないがあります。
服用の際にはしっかり医師と相談するようにしましょう。

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

 

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