摂食障害について/④家族がつくり出す悪循環から抜け出そう!【患者さんの現在に目を向けよう】

心の病気

●謝罪をしたり、「子育てに失敗した」というと……

子どもが摂食障害になったのは親のせい、というような内容の本も多く出ていますので、摂食障害の親御さんの中には、自分の子育ての仕方を深く反省し、それを実際に口に出して患者さんに詫びる人もいます。
もちろん、謝罪すべき具体的な出来事(虐待、不適切な言動など)がある場合は謝罪していただきたいのですが、「うまく育ててあげられなかった」などといって謝ることにはマイナスのほうが大きいようです。

それまで親に反発してきた人は、親が謝罪をしてくれたときは瞬間的にはうれしくても、それが本質的な解決にならないと、結局は「親を謝らせてしまうなんて……」と自分を責めることも少なくありません。

また、「あのとき〇〇してあげればよかった」というようなことばかりいっていると、現在に生きている本人は置き去りにされたように感じます。

自分が子育ての「失敗作」であるという感覚も惨めなものですし、過去は取り返しがつかない以上、自分はもうどうしようもないのだという絶望感に襲われてしまうのです。

●本人の現在に留まってできることをする

過去を振り返るときにも、未来志向の形がよいでしょう。
「今まではこんなふうにやってきて、つらい思いをさせてきたことにようやく気づいた。これからはそれを改善していきたい」というふうに話せば、本人が取り残されることもありません。

また、過去を反省するときには、本人のつらさに気づくという視点だけでなく、「ここで生き方を変えることは自分(親)にとっても大切なこと」という位置づけを明確にするとよいでしょう。

患者さんは、自分のせいで親に負担をかけるということを嫌います。
いくら不適切な育児をした親であっても、「自分のせいで親が過去を後悔する」のはいやなのです。
ですから、「自分のせいで」ではなく、「自分の病気がきっかけではあったけれども、親自身のために」ということであればはるかに受け入れやすくなります。

実際に、お子さんの摂食障害をきっかけに生き方を見直した結果、親御さん自身も楽になったという例はとても多いので、これは「受け入れやすくするため」の方便ではなく真実だといえるでしょう。

奈良 心理カウンセリングルーム
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