②摂食障害の悪循環から抜け出そう!【気持ちを話せない悪循環から抜け出そう】

心の病気

●摂食障害の人は自分の気持ちを話すことが苦手

摂食障害になる人は全般に自分の気持ちを話すことが苦手です。
気持ちを話すことができないので、「拒食」のときも不安をひとりで引き受けなければなりませんし、「モヤモヤとした」気持ちはそのまま「過食」に向かうことになります。

自分の気持ちを話すことについては、主に3つの不安があります。

第一は、自分の気持ちが他人からどう思われるかという不安です。
嫌われるのではないか、だめな人間だと思われるのではないか、などと考えると、なかなか自分の気持ちを打ち明けにくいものです。

第二は、自分の気持ちを話すことによって起こるトラブルを怖れる気持ちです。
「いい人」でいようとする摂食障害の人は、他人からどう思われるかという不安を持っているのと同時に、人間関係での対立が怖い、ということもあります。

人と意見を闘わせることによって問題を乗り越えたり、深い関係をつくったりした経験がないので、「意見の対立=関係の崩壊」と考えてしまうのです。

自分の意見をいうことが生産的な意味を持つというイメージがうまくわきません。
身近な人からそのようなプラス例を学んだことがないという人がほとんどです。

例えば、暴君の父親が決めたことは、だれかがおかしいと思っても反論が許されなかった、というような家庭環境もありますし、両親のどちらかが何かをいうと必ずひどい喧嘩になり、人格攻撃へとつながって、何もプラスの結果を生まなかった、などというケースもあります。

第三には、自分の気持ちを打ち明けることで、人との距離が近くなることが怖い、というものもあります。
人との距離が近くなって「本当の自分」を知られてしまうと嫌われるのではないか、というのは第一の不安に近いものです。
また、摂食障害になる人は基本的に「ノー」といえないタイプなので、人に振り回されやすいという特徴があります。
人との距離が近くなることの不安には、相手のペースに振り回されるのではないかということも含まれます。

自分が不安にならないペースと範囲で親しくなれればよいのですが、「ノー」といえないと、相手のペースで、相手の好きなところまで踏み込まれてしまうということになります。
これは確かに怖いことです。

●気持ちを話さないことは逆効果になる

さて、気持ちを話さない結果として実際に起こることは、皮肉なことに、摂食障害の人がもともと怖れていたことになります。

まず、「相手からどう思われるか」ということが心配で自分の気持ちを言わないと、相手からは、「本音をいってくれない、自分と親しくなることに関心のない人」「つまらない人」などという目で見られることになり、必ずしもプラスの効果を生むわけではありません。

人間は相手に点数をつけるために人とかかわるわけではなく、親しくなって人間関係を楽しみたいのでかかわることが一般的です。
ですから、「完璧な人」よりも「欠点も含めて人間味のある人」のほうが好かれることが多いのです。

また、対立を避けるという姿勢ですが、相手と気持ちを話し合ったからといって必ずしも争いになるわけではなく、むしろ関係性を深めることになりますし、説明が不十分なほうが誤解されて対立につながるということもあります。

本当の意味で対立を避けたければ、「対立を避けたい」という自分の気持ちを正直に話したほうがよいのです。

一般に、人は、自分のいうことを何でも聞いてくれる「イエスマン」とつき合いたいわけではありません。
何を言ってもニコニコ認めるような人とつき合うのは案外心地悪いものです。
ちゃんと本心をいい合ってお互いを知ると同時に、「相手は本当のことをいってくれている」という信頼を築いていくのが人と親しくなるということです。

気持を話すと相手に振りまわされるようになる、というのも実はまったく逆の話で、きちんと自己主張していかないと人のペースに振りまわされるばかりです。

このようにして見てみると、自分の気持ちを話せない悪循環からも抜け出す必要があるということがわかると思います。

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

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