①摂食障害は治る病気です【拒食症が身体に及ぼす影響-2】

心の病気

●睡眠障害

拒食症の人は睡眠が浅くなるのが普通です。
やせているのだからせめて睡眠ぐらいはたっぷりとってほしいところなのですが、睡眠が浅くなるのも、生物としては合理的なことなのだろうと思います。
飢餓状態のときには、栄養がとれる機会にはいつでも気づくように、睡眠が浅くなっているのではないかと思うからです。
また、冬山で遭難したときに眠ってしまうと危ないのと同じで、身体は自らを守るために深く眠り込まないようにしているのかもしれません。

そのような「合理的」な不眠ですから、一般に、睡眠薬はあまり効きません。
十分な効果を示すまで睡眠薬を増やしてしまうと、今度は呼吸に負担がかかって命にかかわりかねません。

拒食症のときの不眠は、つらいことだと認めると同時に、体重が回復しない限り治らないものだということを認めるしかないようです。

●そのほかの問題

そのほかにも、低栄養にともなう問題がたくさん起こってきます。

命に直接かかわるのは、低栄養により血液中のナトリウムやカリウムのバランスが崩れ、不整脈から突然死につながるというケースです。
嘔吐や下剤乱用をともなう場合にはますます注意が必要です。

また、貧血になり、白血球が減ることも多いですので、感染症のリスクは増します。
肝機能障害が起こることも多いです。

覚えておいたほうがよいのは、拒食症のときにはコレステロール値は「上がる」ということです。
ダイエットをしているのにコレステロールが高いからもっと減らさなければ、と思う人や、体重を増やそうと思うけれどもこれ以上コレステロールが上がると困るから増やすのに躊躇している、という人もいます。
これは、まさに「まやかし」なのですが、コレステロール値が高いのは、見かけ上のことです。
実際にはもちろん脂肪分は足りていません。
やせたことの影響で、コレステロールの代謝が変化し、血液中で測定されるコレステロール値が高くなるだけのことです。
コレステロール値が高くても、脂肪分をとることでコレステロール値は下がる、ということを忘れないでいたいものです。

全体に低栄養になりますから、消化吸収機能も落ちます。
消化管の動きも悪くなりますから、多くの人が便秘になります。
また、ホルモン異常により脱毛が起こったり、産毛が増えたりします。

体重が少なくなると、拒食症の人は集中力が低下し、病的なとらわれがひどくなります。
体重が極度に減ってしまうと、文字通り食べ物と体重の話しかできなくなることも多く、脳がほかの活動をするエネルギーすらなくなってしまったのかと思わされます。
この状態になると治療的なやりとりが成立しなくなり、ある程度の強制栄養治療が必要になります。
なお、拒食症の人に脳の画像診断(CT、MRI)をすると、脳は委縮していることが多いですが、体重が回復すれば、その多くがだんだんと正常に回復します。

奈良 心理カウンセリングルーム
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