①摂食障害は治る病気です【「過食」の要素とは】

心の病気

●生命を維持するための過食

過食には2種類の過食があります。

ひとつは、「飢えを解消するための過食」です。

これは摂食障害に特有のものではなく、生物としての人間に備わった力です。
ダイエットをして飢餓状態になると、「死なないように」する力が働き、「とにかく食べなければ」という状態になり過食が起こります。
この力は私たちの命を維持するためには必要なものです。

コンニャクやワカメなどでお腹をパンパンにすれば、食欲を抑えられるのではないかと思ってもうまくいかないのはこのためです。
カロリーの低いものでパンパンになっているのはあくまでも胃です。
胃は「これ以上は胃に入らない」という信号だけは出しますが、食欲に働きかけるわけではありません。
脳が「しばらく食べなくてもよい」と認識するためには、きちんとしたカロリーが吸収される必要があります。
消化管からカロリーが吸収されて初めて、脳は「しばらく食べなくてもよい」という信号を出すのであり、そうでない限り、脳は「とにかく食べなければ」という状態を維持することになります。

この過食は、「過食」の要素とは関係がありません。
むしろ、「拒食」の要素とセットで出てくるものです。
そして、これは生物としての人間に備わった生体防御能力ですので、治療の必要はなく、「拒食」が改善すれば、その反応としての過食もよくなります。

●治療の対象となる「過食」

もうひとつのタイプの過食は、「過食」の要素と関係があり、治療の対象となるものです。

これは、「モヤモヤとしたネガティブな気持ちから逃れたい」という動機から行われる過食のことです。
自分は「ストレス発散」のために過食をしていると意識している人もいれば、そこまではっきりした目的意識を持っておらず「過食によって、とにかく自分を麻痺させる」という感覚のほうが近い人もいます。

摂食障害になる人は、全般に、対人関係において自己主張することが苦手です。
一見はっきりしているように見える人でも、肝心なことは何もいっていないことが多いのです。
肝心なことというのは、自分の気持ちや、それを改善するためにまわりの人にしてほしいこと、などです。

摂食障害になる人は自己主張をしないため他人に振り回されてしまいます。
そしてそんな中で生じたネガティブな気持ちを、「モヤモヤとした」ままで抱えています。

もともと相手に伝えて解決しようと思っていませんので、「モヤモヤとした」ものをはっきりさせようともせず、とにかく過食することでバランスを保とうとするのです。
もちろんこれは真の解決にならないだけでなく、過食をすることへの罪悪感や嫌悪感も手伝い、精神的にはさらに悪い状態になります。
治療では、「モヤモヤした」気持ちの性質を探り、解決可能なものにしていくことが必要です。

奈良 心理カウンセリングルーム
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