①摂食障害は治る病気です【「拒食」の要素とは-2】

心の病気

●恐怖症としての「拒食」

「拒食」の初期には患者さんは明るく活発になることが多いです。
いつもよりもよく勉強したり外出したりするようになります。
この時期は、本当に「拒食」が安心感と達成感を与えてくれているのだと思います。

しかし、「拒食」は、だんだんと恐怖症へと変わっていきます。
安心感や達成感ではなく、「苦しい縛られ感」(まるで義務のように決められた食べ物を食べ、低い体重を維持する)と、現状を変化させることへの恐怖しか感じられない、というふうになる人も多いのです。

つまり、体重へのこだわりが自分を苦しめるようになるのですが、恐怖症の特徴は、理屈ではないというところです。
頭で考えれば、体重が少々増えることは問題がないはずだと理解することはできても、「とにかく怖い」のです。
そして、恐怖をコントロールできない自分はどうなってしまうのだろう、とますます怖くなります。

この「苦しい縛られ感」は、強迫症状と呼ばれるものですが、もともとは不安から逃れることを目的とした症状です。
例えば、食べ物のグラム数などを細かく決めている人がいますが、それは、グラム数を細かく決めるという「儀式」によって不安を感じないですませようというのが本来の目的です。
しかし、だんだんとグラムそのものに縛られるようになり、決めたグラム数から少しでも外れると非現実的な恐怖に駆られるようになるのです。

強迫症状のもうひとつの特徴は、まわりを巻き込んでしまうことが多いということです。

もともと不安を回避するためのものですから、まわりの人がそのやり方に従わなかったり乱したりすると、不安が強くなるのです。

ですから、まわりの人にも「同じやり方」を求めることになります。
食事を用意する家族に、食物のグラム数の計算を厳しく要求し、やってもらえないときには厳しく怒る、などというのもそのひとつの表われです。
周囲は「いい加減にしなさい!」と怒ってしまうことも多いのですが、もともと不安を回避するためにやっていることですから、怒られるとますます不安が強まります。
そして、強迫症状はますますひどくなります。
また、自分の不安が不合理であることは本人が(頭では)だれよりもよくわかっていますので、説得してもあまり効果がありません。

なお、「拒食」の人は、ものの並び方を過剰に気にするなど、食べ物以外にも強迫的になることが多いです。
食行動以外についての強迫症状が強くはっきりとしている場合には摂食障害のほかに強迫性障害を持っていると診断されますが、そうでない場合は、摂食障害がよくなっていく過程で強迫症状も収まってくるのが普通です。

奈良 心理カウンセリングルーム
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