①摂食障害は治る病気です【過食症とはどんな病気か】

心の病気

過食症状があって、体重は標準体重の80パーセント以上ある人は過食症と診断されます。
ここでいう過食症状というのは、通常の「食べすぎ」とは違います。
また、「だらだら食べ」でもありません。
明らかに、「過食のスイッチ」が入って始まり、終わり(多くは嘔吐)があるタイプの過食です。
そのサイクルを繰り返す場合は一見「だらだら」に見えますが、それぞれのサイクルにはちゃんと始まりと終わりがあります。

過食の間は、まるで人間が変わったようになります。
実際に、「過食中のことを、あまり覚えていない」という人もいます。

基本的には過食衝動によって食べるので、とりつかれたように食べるという感じですし、自分の意思を持って、どこかでやめることはまずできません。
人が部屋に入ってくるなどの邪魔が入って、仕方なく止まることはありますが、過食衝動はくすぶり続けます。
多くの場合、あとでまた過食をする、ということになります。

よく間違われるのですが、過食症の本質は決して「食べたい病気」ではありません。
逆に、「やせたい病気」なのです。
「食べないですむのなら、そのほうがやせるので好ましい」と過食症の人たちは思っています。
実際に、過食をしているとき以外はダイエット志向である人が多いのです。

やせたい人がなぜ過食をするのか、ということは後日ご説明しますが、やせたい人が過食をしてしまうと、もちろん「太ってしまう」とパニックになります。
そこで、太らないですませるために、「埋め合わせ行為(代償行為)」と呼ばれるものをするのです。
嘔吐をする人が多く、下剤・利尿剤・浣腸の乱用は、実際には「埋め合わせ」効果はありません。
例えば、下剤を乱用している人は、「食べ物が腸に留まる時間を短くすれば、吸収が減って太らないのでは」と考えていますが、実際にはそこで出入りするのは水分だけで、問題となっている脂肪分に影響はありません。
そのことを知らずに下剤などを乱用している人もいますし、知ってからも、水分の移動による見かけ上の体重の数値に振り回されてしまって乱用をやめられない、という人もいます。

健康な人でもときどき、過食衝動に駆られることがあると思いますが、過食症として診断されるためには、それが平均して週2回以上、3ヵ月以上続いていることが必要です。
「やせたい病気」であることからもわかると思いますが、過食症の人は、自分の体型や体重を過剰に気にします。
そして、やせれば自分の価値が上がると考え、太ると人間としての自分の価値が下がると考えます。
体重が減ったときには比較的活動的になりますが、体重が増えてしまうと家から出られなくなる、という人もいます。

これほど、自分の体型や体重を気にしているのですから、太らないように、といろいろな「埋め合わせ行為」をするのも当然なのです。
また、やせたいのに過食が止められない自分のことを情けない人間だと思っています。
ですから過食症の人は、うつ病を同時に患っていなくても、抑うつ的であることが多いのです。

過食症は2つのタイプに分けられます。

嘔吐や、下剤・利尿剤・浣腸の乱用をする「排出型」。
そして、それらがない「非排出型」です。
この2つの違いは、拒食症における2つのタイプの違いほどには決定的ではありません。
基本的にはやせたい病気ですので、「非排出型」の人も、過食以外は絶食しようとすることもありますし、過剰な運動をすることもあります。

なお、「過食をしている」=「過食症」ではありません。

体重が標準体重の80パーセント未満であり、生理が3回続けてきていない、という場合には、「拒食症(むちゃ食い/排出型)」という診断名になります。
拒食症と過食症の関係については、別途ご説明します。

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