自律神経失調症について/⑥心と体をいやすさまざまな療法-3

メンタルケア

【考え方の ゛ゆがみ ゛を修正する「認知行動療法」】

その人のもののとらえ方や思考などによって、病気が引き起こされていることがあります。そこにひそむ問題点を少しずつ明らかにし、症状の改善を目指すのが認知行動療法です。

●認知のゆがみが症状につながることも…

ものごとの受けとめ方、考え方などを「認知」といいます。
認知は一人ひとりの生き方を左右し、個性の基盤となっています。

もしこの認知に ゛ゆがみ ゛があると、誤った判断をしてしまったり、現実の状況に適応できなくなってしまい、やがて自律神経失調症が引き起こされてしまうことがあります。
実際、自律神経失調症の誘因となる不安や葛藤の背景には、 ゛認知のゆがみ ゛があるケースが少なくないのです。

認知行動療法は、「刺激を受けたときの認知に問題があると、体や行動面に悪影響を及ぼす」という考えが基本になっています。

そこで、
①認知のゆがみにつながったきっかけを明らかにする。
②認知のゆがみを患者さん自身に気づいてもらう。
③柔軟性をもった考え方に変えていく。

という手順で症状の改善を図り、現実社会に適応できる心と体を取り戻していきます。

●認知行動療法の進め方

たとえば、電車内で突然、動悸やめまい、息苦しさなどを感じ、激しい不安や恐怖におそわれた場合、気分が悪くなったのは「電車に乗ったためだ」と思い込み、「私は電車に乗ると気分が悪くなる」「また発作が起きたら対処できない」と考え、電車に乗れなくなってしまう人がいます。

これはパニック障害と呼ばれる、自律神経失調症に関連した病気です。
体の変調を発作が起きたときの状況や場所に結びつけてしまい、その状況や場所そのものが不安の対象になったケースです。

この場合、医師・カウンセラーは次のような段取りで治療を進めていきます。
①始めに面接や心理テストを行って、認知のゆがみを把握する。
②本当に電車に乗ったことに問題があるのか、疲れがたまっていたとか、自分では気づかず体調をくずしていたことはないかなど、いろいろな可能性を患者さん自身が考えられるように話し合う。
③患者さんの理解と承諾を得て、始めは一駅だけ電車に乗ってもらい、問題が起こらないことを確認しながら徐々に距離を延ばし、電車に乗ったことそのものが変調の原因ではないことを、実体験として確認してもらう。

このほか、客観的に自分をみつめるために症状の現れ方を記録したり、日々の考え方について日記を付けてもらうこともあります。

これらの治療を積み重ねて認知のゆがみを修正し、考え方の選択肢を増やして、心理的に余裕をもった生活ができるようにしていくことが、目標となっています。

●改善の度合いがはっきりとわかる

認知行動療法の特徴は、最初に思考パターンや、心・体に現れる症状、行動、強いストレスを受けた状況を明らかにしてから治療に入るので、症状が改善されていく様子が、患者さん自身にもはっきりわかる点にあります。

前述のパニック障害の患者さんの場合なら、「昨日は一駅分乗れた、今日は二駅分乗れた」というように、改善の度合いがはっきりとわかり、「電車に乗ったからといって、必ず起きるものではない」ことを、実感することができるわけです。

奈良 心理カウンセリングルーム
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