自律神経失調症について/①自律神経失調症はこんな病気-2

症状

【体や心に現れる不調のいろいろ】

自律神経失調症の症状は全身のさまざまな器官に現れる可能性があり、個人差が大きいのが特徴です。
精神面での不調を伴う場合も多くあります。

●症状の現れ方は千差万別

自律神経失調症は一つの病名ではなく、さまざまな症状を総称してこのように呼んでいます。

ですから、症状は人によってずいぶん違います。
そして、その症状は頭部から肩、心臓、呼吸器系、血管系、皮膚、胃腸、足の先まで、全身のいたるところに現れます。
これは、自律神経が体のすべての器官に影響を与えているためです。

具体的な症状については3章で紹介しますが、起こりやすい代表的なものとして、頭痛、めまい、肩こり、動悸、息切れ、のどの異物感、立ちくらみ、手足のしびれ、吐き気、腹部の不快感、下痢、便秘などがあげられます。

これらの症状の現れ方も、人によってじつにさまざまです。
一つの症状が続く人もいれば、「動悸がして胃もたれがし頭痛もする」というように、同時にいくつもの症状を抱えている人も多くいます。
毎日不調が続く人もいれば、日によって現れたり消えたりを繰り返す人もいます。

また個々の身体的症状のほか、疲れやすく力が入らない、夜眠れない、食欲がない、めまいがするなど、慢性的な全身症状を伴うことが多いのも自律神経失調症の大きな特徴です。

●イライラや憂うつな気分が続くことも…

自律神経失調症の影響は身体的な不調だけでなく、人により精神面に強く現れることもあります。

精神面での症状の代表的なものは、イライラや憂うつ感、不安感の増加、好奇心の喪失、集中力・記憶力の低下などです。
「何となく気分が晴れない」「ささいなことが気になって不安を感じる」「何をみても興味がわかない」「疎外感を感じる」など、いわゆる゛落ち込み゛が続きます。

精神症状も身体症状と同じように決まったパターンがなく、人によって現れ方や程度はさまざまです。

【医師によって違う病名がつくことがある】

自律神経失調症という病名は日本で使われており、海外では特定の病気としての認識がみられないことがあります。
医師のとらえ方や治療方針もまちまちです。

●自律神経失調症はあいまいな病気?

日本心身医学会によると、自律神経失調症は「種々の自律神経系の不定愁訴を有し、しかも臨床検査では器質的病変が認められず、かつ顕著な精神障害のないもの」と暫定的に定義されています。

簡単にいうと、①自律神経を中心とした機能障害によって体と心に原因不明のさまざまな不調が現れる、②検査しても臓器や器官に病的変化は認められない、という意味になります。
「不定愁訴」とは、たとえば「頭が重い」「気分が落ち込む」「めまいがする」など現れたり消えたりする不快な症状で、検査しても原因が不明なものをこう呼んでいます。

●取り巻く環境はまだまだ未整理

自律神経失調症という病名は日本で使われていますが、海外では特定の病名をあてはめずに、自律神経機能障害といったり身体表現性障害という病名を当てはめたりします。
日本でも病名としてはあいまいな点もありますが、国の医療保険制度では病名の一つとして挙げられています。
「慢性胃炎」「過敏性腸症候群」という病名が使われることもあります。
うつ病などの精神疾患でも自律神経症状がみられますが、そうではない場合には典型的な自律神経失調症といえるでしょう。

また、自律神経失調症は原因不明の症状に診断名を与える便利な存在として機能している側面もあります。
医師の立場では「検査で異常がない、とりあえず自律神経失調症と診断しておこう」と考えるわけですが、患者さんにとっても今までの不快な症状にはっきりした病名がつき、安心する人が多いようです。

しかし、自律神経失調症と診断された患者さんの中には、神経症やうつ病、身体病がひそんでいる場合も多く、単なる「病気と健康のはざま」で片づけられないこともあるので注意が必要です。

このように自律神経失調症を取り巻く環境は、まだきちんと整理されていない状況にあります。

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