社交不安症について/7.そんなにつらいなら医者に行こう【①社交不安障害かもしれないと思ったら-2】

心の病気

【医者にかかる目安は?】

それでは、どの程度のつらさであれば、医者に行くべきなのでしょうか?

端的にいえば、自分で行きたいと思えば行けばよいことなのですが、それにしても目安になるものがあると便利かと思われます。

外国のものですが、10項目からなる簡単な自己チェックの基準が提唱されていますので、参考までに掲げておきます(クリストフ・アンドレ&パトリック・レジュロン著、高野優監訳「他人がこわい…あがり症、内気、社会恐怖の心理学」紀伊國屋書店)。

・ある状況で強い不安を感じても、似たような状況に何度も遭遇するうちに、だんだん不安がやわらいでいく。(はい・いいえ)
・苦手な状況でも、自分の不安をコントロールできる。その不安がどんなにつらくても、パニックに陥ることはほとんどない。(はい・いいえ)
・自分の不安を他人に気づかれたとき、あまりよい気持ちはしないけれど、激しい羞恥心に苦しめられることはない。(はい・いいえ)
・努力次第では自分の不安について冷静に考えることができ、それが普通ではないことも理解できる。(はい・いいえ)
・他人に見られて不安になる体験をしても、それから数日間もそのときのことを思い出して恥ずかしい気持ちになったりしない。(はい・いいえ)
・とくに気分が落ち込んでいるとは思わない。(はい・いいえ)
・不安を和らげるために、アルコールに頼る傾向はない。(はい・いいえ)
・仕事(学業)をしている。(はい・いいえ)
・親しい友人がいる。(はい・いいえ)
・定期的に家族の誰かに会っている。(はい・いいえ)

以上の質問について、「はい」が6個以上の人は、社交不安を自力で改善できると判断してよいそうです。
「はい」が6個未満の人は、専門家の治療が必要と思われるということです。

しかし、上の基準に当てはまらなくても、とくに次のような場合には、カウンセリングか医師の援助を受けたほうがよいと思われます。

・気持ちが落ち込み、自殺を考えることがある。
・社会不安のために会社(学校)で問題が生じたことがある。
・引きこもり傾向が強いなど、日常生活に支障をきたしている。
・過敏性腸症候群などの身体症状もある。
・自分の身体や心を傷つけるような行動がある。
・ひどい心身の混乱などパニック障害的な症状がある。

社交不安が、うつ病などの他の症状を併発していることも少なくありません。
また、パニック障害などは早期に治療すれば、ひどくならないで済むことが多いと言われています。

ところで、医者に行くといっても、診療分野が非常に細分化していて、いったいどの科に行けばいいのか素人にはわかりにくいと思われます。

基本的には、心療内科や精神神経科などで対応してくれますが、そうした科のすべてが社交不安障害を扱っているとは限りません。
そのために、インターネットで調べるとか、勇気を出して直接電話で聞いてみるのがよいでしょう。

社交不安で悩む人は、人に言えずに、自分の中だけでなんとか解決しようとしてきました。
そのために、カウンセラーや医者に打ち明けることができたというだけで、一歩吹っ切れる思いがすることがあります
それが、自分が変わるきっかけになる可能性があります。

また、医師の診断が下されることで安心が得られるという利点があります。
社交不安障害と診断されれば、病気なのであり、治療の対象だったのだと、安心できます。
自分の性格的な弱さのために克服できなかったのではないのだと、納得できます。

薬物で治療するほどではないと診断されれば、自分で抱えていくべきものであり、自分でなんとかしようと覚悟が定まります。

ですから、恐れずに受診してみることです。

奈良 心理カウンセリングルーム
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