社交不安症について/6.この行動で乗り切ろう【①つらさを減らすちょっとした行動-2】

心の病気

【本来の課題に集中する】

大勢の前で発表するときなど、本来の課題を忘れて、自分が評価される場面だととらえると、不安が大きくなってしまいます。

たとえば、結婚式のスピーチで不安になるのは、自分が評価される場だととらえてしまうからです。
そうではなく、「二人の幸せを祈る気持ちを伝えること」が本来の課題なのです。
その本来の課題だけに集中して行動しようとすれば、比較的落ち着いてできます

上司に不愉快な情報を報告しなければならないという場面なら、現在の進捗状況と問題点を正確に伝え、上司の判断を仰ぎ、指示をもらうことが、報告するということの本来の課題です。
このように本来の課題を確認すれば、上司からの非難や叱責を避けようとするのではなく、積極的に問題点や反省点を報告し、そのことによって上司と責任を分かち合おうという気持ちになります。

【役割に徹する】

役割としての行動に徹することも、不安を減少させる有効な方法です。

ある教師の方のお話ですが、100名を超える女子学生を相手に講義することがありますが、ほとんど緊張することはないそうです。
しかし、一人の若い女性と対面すると、ひどく緊張してしまうとのことです。
授業の場では教師という役割に徹しているからです。
授業内容をできるだけわかりやすく、興味を持たせるように提示すること、この役割行動に徹しようと、注意を集中させているためです、とおっしゃっていました。

とりわけ、相手がストレスの対象である場合に、役割行動に徹することが有効です

たとえば、上司に接するとき過度に緊張してしまったり、上司の言葉にひどく感情を乱されてしまう人は、批判的であった親の影を、無意識のうちに上司に投影していることが多いのです。
このために、上司に対して、親の前に立たされた全面的に無力な子どもとしての役割をとってしまっているのです。
ですから、上司に会うときには、「上司と部下として、仕事のことで対応すればいいのだ」と、自分の役割を確認することです。

本来の役割を確認したら、その役割を何回も何回も思い起こして、頭にしっかりと刻み込んで対応するようにします。

【他者から学ぶ】

他の人の行動を見ることにより学ぶことを、心理学ではモデリングといいます。

何かを学ぼうという姿勢でその人を見てみると、どのような人からも学ぶべきことが見つかります
嫌な上司にも学ぶべきことが見つかります。
地味で目立たず、社内の評価も高くないけれども、物事に対する心の持ち方がうまい人がいることもあります。

また、図太いとしか見えなかった人でも、意外に小心な部分があったり、弱気が隠れていることを発見します。
それで、自分と同じであるという安心感をもたらし、いっそう人間味を感じさせられたりします。

これを利用した反面教師としてのモデリングも大いに役立ちます。

たとえば、以下のような人が周りにいないでしょうか。
いつでもマイナス思考をする。
誰にでもいい顔を見せようとする。
人から依頼されるのを自己価値の証明のように感じている。
依頼してもまかせきることができないなど、こうした自分にも共通する要素を発見することで、自分の修正すべき課題が明確になります。

まさに「人はすべて我が師」であるといえます。

モデリング法は、身近な人と同じようにすればよいのですから、非常にやりやすい方法です。
また、その人で試され済みのことなのですから、確信を持って行うことができます。

素敵な人の行動様式を「自分にはできない」とか「自分には似合わない」などと思わず、「まねしてみる」ことをお勧めします。

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