学力の特異的発達障害(学習障害)について【読んだり、書いたり、計算したりが苦手】

心の病気

【どんな病気?】
聞く、話す、読む、書く、計算・推論することが難しい

学力の特異的発達障害とは、知的な遅れがないにもかかわらず、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算・推論する」能力のうち、いずれか、または複数の習得や使用に著しい困難をきたす状態です。
一般に「学習障害」(LD)といいます。

他の発達障害と同様に脳の中枢神経系の障害によるもので、誕生したときからその特性(機能の偏り)をもっていますが、困難な分野以外の知的能力に問題がないうえ、子どもによってその症状の現れ方が違うので、判断が難しい障害です。

診断は医療機関によっても異なりますが、さまざまな情報をもとに、総合的に判断して診断が下されます。
一般的には、まず問診で、現在の症状、それによってどんなことに困っているか、そして、誕生から現在までの様子や既往症、家族に関しても既往症などを聞かれます。

さらに、脳波検査や頭部のCTなどで、てんかんや脳の器質的な異常がないか(身体の器官のどこかに損傷を受けていないか)を調べるとともに、知能や認知能力などの検査を行います。

学習障害は周囲も気づきにくく、小学校に入って本格的に学習し始めてから気づくことがほとんどです。
教科書を読むのがいつまでたってもたどたどしい、漢字を正確に書けないなどがきっかけで、障害が発見されたりします。

英語の単語が理解できないなど、英語だけに困難が現れることもあります。
最近は小学校から英語教育が始まっていますが、多くは本格的に始まる中学生になって見つかるようです。

読むことが困難な子どもは、書くことにも困難を伴う場合が多く、どちらかのみというケースはほとんどありません。
算数障害は単独で現れる傾向があります。

【精神症状】

●知的発達に遅れがないので、周囲からは障害が見えにくく、怠けているなどと誤解されやすい ●頑張っても成果が出ず、自信を喪失したり、意欲をなくしたりする

【身体症状】

●言葉や文字を覚えるのが遅い ●身体の動きがぎこちなかったりする ●手先が不器用

【病因】

<遺伝・体質的な背景>
遺伝が関係していると推定されるが、解明されていない。
何らかの遺伝的な要因と、さまざまな環境要因とが相互に影響し合って障害が現れるという説が主流となっている。

<心理・社会的な要因>
直接の病因ではないが、障害によって自信を喪失したり、学校で孤立するなど、二次障害の原因となることも少なくない。

<脳・神経機能の関与>
脳の中枢神経が何らかの機能障害を起こし、障害を発症しているといわれているが、明確にはわかっていない。

【治療法】

障害となっている機能の偏りを判断し、その改善を図ることが中心となる。

<薬物療法>
基本的には使用しない。

<精神療法>
家庭や学校での環境調整を図るとともに、その子に合った療育を行う。

【経過】

療育として、その子に合った支援プログラムに沿って、いろいろなトレーニングを行うことで、徐々に障害による困難さも改善されていく。
障害の程度によるが、成長に合わせて長期的に行っていくことが一般的。

【受診の目安】
子どもに合った療育を早期に始めたい

小学校に入学し、読み書きに困難があったり、勉強において特定の科目が苦手だったり、また同年代の子どもと比べて著しく勉強に遅れが見られる場合は、学習障害を疑ってみて、専門医を受診してみましょう。

一般に、治療を開始する時期は、言葉や社会性など、それぞれの能力を習得する時期に近いほど、その後の困難さが軽減されるといわれています。
早期に、その子どもに合った療育を始めることが大事です。

学習障害は、就学前にはなかなか見つかりにくいものですが、特に気になることがあれば、発達障害専門の医療機関や保健所、子育て支援センターなどで相談しましょう。

【本人や周囲が気をつけること】
困難を軽減できるよう、学習面で工夫を

学習障害の子どもは知的な発達に遅れがないため、障害を受け入れることはとてもつらく、また不安が増すものです。
何気ない周囲のひと言や行動が本人を傷つけてしまうこともあるので、言葉かけには十分注意しましょう。

また、学習面では教師と相談し、問題文を音声で聞かせたり、プリントの文字は行間を広げたり、また計算機やタブレットを使用するなど、困難を少しでも軽減できるよう工夫することが大切です。

奈良 心理カウンセリングルーム
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