神経性過食症(大食症)について【異常なほどに食べ、食べることに執着する】

心の病気

【どんな病気?】
むちゃ食いのあとは絶食することも

いわゆる「むちゃ食い」で、短時間に大量の食物をとる行為を繰り返します。
一方で、太ることに恐怖感を抱いており、過食後は、絶食したり、自ら嘔吐したり、下剤や食欲減退剤、利尿剤を使用するなどします。
そのため、標準体重であることが多く、外見からは過食症とはわかりません。
過食後は激しい自責感や罪悪感に襲われ、抑うつ感が強くなるようです。

ICD-10(国際疾病分類第10改訂版)では、次の①~③の障害があるときに、神経性過食症(大食症)と診断されます。

①短時間に大量の食物を食べ尽くすといった食べ物への執着がある。
②そうした行動のあとに、自ら嘔吐したり下剤や食欲減退剤、利尿剤を使用する。
③肥満への恐怖があり、自分の理想体重を低く決めており、神経性無食欲症の様相もしばしば認められる。

神経性無食欲症と食行為は逆ですが、「極端なやせ願望」や「肥満恐怖」は共通しており、神経性無食欲症の患者の約60~70%が神経性過食症に移行するといわれます。

神経性無食欲症と神経性過食症を合わせて「摂食障害」とされ、厚生労働省の難治性疾患に指定されています。
神経性無食欲症と同様、若い女性に多く見られます。

【精神症状】

●食欲の有無とは無関係に、一度に大量に食べる行為を繰り返す ●大量に食べたあと、自ら嘔吐したり、下剤を飲んだりする ●抑うつ ●不安感 ●自責感 ●罪悪感 ●衝動的な行動

【身体症状】

●嘔吐による食道炎および口腔炎 ●歯のエナメル質の溶解 ●唾液腺の腫れ ●腎機能障害 ●低カリウム血症 ●低血圧 ●不整脈 ●全身の倦怠感

【病因】

<遺伝・体質的な背景>
遺伝的になりやすい人がいることがわかっている。

<心理・社会的な要因>
精神的ストレスがきっかけで始まる場合が多い。
子どもの頃に性的あるいは身体的虐待を受けた人にも発症率が高まるとされている。
また、社会や家族とのコミュニケーションをとるのが苦手な人や、社会への適応性が未熟な人もなりやすいとされる。

【治療法】

外来で治療することが多いが、過食を自分でコントロールできない場合や、外来治療で効果がない場合などには入院することもある。
電解質異常や代謝異常を起こすような重度の場合も入院治療が必要となる。

<薬物療法>
抗うつ薬、抗精神薬などを使用することも。

<精神療法>
歪んだセルフイメージを改善するため、認知行動療法(行動療法、家族療法など)が行われる。

【経過】

神経性無食欲症のあと、あるいは前に起こることがある。
突然死の危険もある。

【受診の目安】
長期化する前に受診を

家族間で解決するのは難しいため、症状に気づいた時点で専門医(心療内科や精神科)を受診することをお勧めします。
神経性過食症は、神経性無食欲症とは異なり、自らの食行動を異常と感じている人が多いので、自分の過食行動をどうすることもできないと感じたら、早めに受診しましょう。
長時間、放置してしまうと治りにくくなります。

【本人や周囲が気をつけること】
患者を叱るのは逆効果

過食を知った家族は、本人を叱ったり、説教をしたりしがちですが、多くの場合は逆効果となります。
そこで、神経性無食欲症と同様、医師のアドバイスを受け、本人のサポートのしかたを考えていきましょう。

奈良 心理カウンセリングルーム
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