子どもを虐待する保護者への対応【知っておきたい場面別傾聴アプローチ】

心理

話を聴こうと思っても、どのように対応すればよいのか困ったことはありませんか?
対応が難しい事例を取り上げて、アプローチの方法を紹介します。

【子どもを虐待する保護者への対応】

児童虐待が深刻な問題となっています。
比較的虐待が軽いケースで、保護者へのアプローチの方法を考えてみましょう。

<心の動き>

虐待が行われる家庭には、ひとり親家族、経済的困難、親族・近隣等からの孤立、夫婦間不和、育児疲れ、就労の不安定、夫婦以外の家族との葛藤、育児に対する嫌悪感・拒否感情などの特徴があり、家庭として何らかの機能不全が存在しています
そのため、保護者の心に子どもを受け止める余裕があまりありません

子育ては思うようにならないことの連続です。
子どもが泣きやまない、ご飯をボロボロと食べこぼす、泥だらけになって帰ってくるなど、気持ちに余裕があれば「子どもだから仕方がない」と思えることも、すべてがいらだちの種になってしまいます。
そうして、つい手が出てしまったり、無視したり、ときには育児放棄というかたちで虐待が行われることになるのです。

また虐待をする保護者自身も、虐待を受けていたり、ひとり親家庭や不仲な両親のもとで育てられたりといった不遇な生育歴をもっている人が多いのが特徴です。
機能不全家庭で育った保護者は、アルコール依存の人と同様に、人間関係を構築するための基本的な能力が十分に発達していません。
そのため、人に対する不信感が強く、物事を被害的に受け止めがちです。

さらに、虐待を受けた経験のある保護者は、親が行ってきた「暴力によって人を支配する」という感覚をそのまま取り入れ、自分の子どもを虐待することもよくあります。

<アプローチの方法>

虐待が起こる背景をよく知り、虐待に結びつく悪循環を断ち切るにはどうすればよいかという観点から話を聴くのが基本です。

虐待をしている保護者は、「しつけとしてやっている」と自分を正当化したり、「子どもをどうしようと親の勝手だ」と他人の関与を拒絶する人もいます。
こういった場合には、親権を奪うために来たのではないことを伝え、話し合う関係をつくったうえで、児童相談所や市町村の役割、利用できるサービスなどについての理解を得るようにします。

しつけの度を超して虐待をしているという自覚があっても、その行為を自分自身でやめることができないのが虐待の特徴です。
虐待していることの嫌悪感から、虐待を繰り返すこともよくあります。
こういった場合は、親だから子どもを育てなければいけないという常識に振りまわされず、一時保護などのかたちをとって、子どもと離れて考える機会をつくることを提案してみるのも一つの方法です。

いずれにしても、虐待に対し批判的な気持ちをもたず、無条件に肯定的関心を寄せることが大切です。

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

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