同じ話を繰り返す高齢者への対応【知っておきたい場面別傾聴アプローチ】

心理

話を聴こうと思っても、どのように対応すればよいのか困ったことはありませんか?
対応が難しい事例を取り上げて、アプローチの方法を紹介します。

【同じ話を繰り返す高齢者への対応】

高齢者の多くは、何度も繰り返し同じ話をします。
仕方がないと思ってはいても、わかっている話を繰り返し聴くのはつらいものです。

<心の動き>

高齢者は多くの出来事に出合い、数々の体験を重ねて今を生きています。
同時に、その過去の出来事や体験には、たくさんの喜びや悲しみ、楽しさ、つらさが織り込まれています。

何かをきっかけにして、過去の懐かしい出来事が呼び戻されるのは、ごく自然なことです。
きっかけとなるのは喜びや悲しみといった感情であることもあれば、四季を彩る独特のにおいであることもあります。
あどけない孫の姿を見て、息子の子どものころを思い出すこともあるでしょう。

しかし、こうして思い出されるのは、多くの体験のなかのごく一部です。
なかでも、その人がこだわりをもっている出来事は、繰り返し何度も記憶によみがえってきます。
それはつらく苦しい体験であることもあれば、自慢したくなるような出来事であることもあります。

同じ話を繰り返すのは、その自分のこだわりを誰かに共有してもらいたいからです。
そこには、自分を語ることで、他者に理解されたい、認められたいという自己承認欲求が働いています

<アプローチの方法>

同じ話を何度も繰り返し聴くには忍耐が必要で、疲れていたりすると、つい「その話はもう聴きましたよ」などと言って突き放したくなります。
イライラしてきつい言葉を浴びせたくなる気持ちを抑えるために、無理してしまうこともあるでしょう。

しかし気持ちをわかってもらいたくて話しているのに、それを無視されれば、話し手には悲しみや不安、ときには恨みといった感情が残ってしまいます。

また、「〇〇となったんですよね」と話の先回りをして、知っていることを話し手に伝えようとする聴き手もいるでしょう。
しかし、自分の体験を聴き手に覚えてもらいたくて、同じ話を繰り返しているわけではないので、「知っている」ことを伝えても意味はありません。

同じ話であっても、話し手が訴えようとしていることにきちんと耳を傾け、繰り返したくなる気持ちを受け止めましょう。

傾聴されることによって、話し手は自分の存在価値を確かめ、生きてきた意味を感じ取ることができるのです。
こんな場面こそ、話を聴くだけで人の役に立つことができる貴重な機会だといえます。

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

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