再発を防ぐポイント【うつ病の再発予防と社会復帰】

うつ病

【再発予防のために薬は一定期間飲みつづける】

うつ病は再発しやすい病気ですので、症状が改善しても油断は禁物です。
病気をしっかり治すためにも、ある程度の期間、薬を飲みつづけることが必要です。

薬を飲みつづける期間については、はっきり決まっているわけではありませんが、症状がよくなってから半年から1年くらいは飲んだほうがよいとされています。

薬を飲んでいれば、仮に再発しても症状が軽くてすむというメリットもあります。

ただし、再発を何回かくり返すようなケース(反復性うつ病)や、まだ症状が残っているような場合、重症のうつ病と診断されたような場合は、1~3年程度の長期にわたって薬物治療を継続する必要があります。

再発予防のために飲む薬については、その患者さんに処方した抗うつ薬の中でもっとも効果のあったものを少量飲みつづけるというのが基本です(維持療法)。

また、双極性障害(躁うつ病)の躁状態を治療する薬であるリチウム(商品名:リーマス)も、再発・再燃の予防に効果があるといわれています。

さらに、てんかんの治療薬であるラモトリギン(商品名:ラミクタール)やカルバマゼピン(商品名:テグレトール)なども再発予防効果があるといわれます。

再発予防のためにどの薬を、どの程度の量を使うかは、患者さんによっても、また医師によっても違いますが、主治医の指示にきちんと従うことが大切です。

【最初の発症のきっかけや症状を思い出す】

再発を予防するためには、最初に自分がどんな状況でうつ病を発症したのか、また、はじめのころの症状はどのようなものだったのかを思い出してみることも大切です。
なぜなら、一度うつ病になった人は、同じような状況におちいったときに再発しやすく、また初期症状も同じような形であらわれることが多いからです。

最初の発症のきっかけがわかっていれば、事前にそうした状況になるのを避けたり、それに対する準備をすることで、再発をある程度防ぐことができます。

また、症状については、自分ではなかなか気づきにくいものですが、いつもいっしょにいる家族などは「あのときと症状が似ている」とその変化に気づきやすいものです。
少しでもおかしいと感じたら、早めに受診させることが大切です。

【自分の性格傾向を知る】

前にも述べましたが、うつ病になりやすい人には、まじめ、仕事熱心、完璧主義、責任感が強い、といった性格的特徴が見られます。
もちろん、そうした性格は、あくまでも発症の一つの要素であり、決して性格だけでうつ病になるわけではありません。

ただ、「自分は性格的にこうした場面で弱い」とか「こういう場合にこんな行動をするから、あるいは、こんな考え方をするから問題が起こる」ということをきちんと理解していれば、再発の予防に役立ちます。
また、仕事のしすぎが原因だったような場合には、仕事を少しセーブするなどの対策もとれます。

性格を変えることはできませんが、自分の性格傾向を知っていれば、あらかじめ対策を講じることができるという点が、再発を防ぐためには重要なのです。

【考え方や見方を変えてみる】

自分の性格の問題点を知ることと同時に、これまでの自分の考え方や見方を少し変えてみることも、再発予防の上で大切です。

たとえば、次のようなことです。

●目標の7割で満足する…うつ病になりやすい人は、ついがんばりすぎてしまう傾向があります。
目標の7割程度でもいいと思えば、気が楽になります。

●他人の評価を気にしすぎない…うつ病になりやすい人は、他人の評価を必要以上に気にする傾向があります。
まわりの期待にこたえなければならないとがんばりすぎて自分を見失いがちです。
他人がどう思うと、自分の「モノサシ」、自分の「基準」を持つことが大切です。

●柔軟な考え方を身につける…「絶対に〇〇すべきだ」「〇〇でなければならない」といった「すべき思考」は、考え方に柔軟性がなくなり、どうしても「マイナス思考」におちいりがちです。
また、何か少し失敗すると、「もうダメだ」「取り返しがつかない」と思ってしまいます。
こうした膠着した考え方をかえて、多様な考え方や見方(視点)を身につければ、ストレスからも解放され、肩の力も抜けて楽になります。

●一人だけでかかえ込まない…うつ病になりやすい人は、何でも一人でかかえ込んでしまう傾向があります。
大変だなと思ったら、家族やまわりの人に協力してもらい、自分にかかる負担を少しでも軽くすることが大切です。
何か頼まれても、無理だと思ったら、「NO」といえる勇気も必要です。
また、悩み事があったら、一人で悩まずに、だれかに相談しましょう。
すぐに解決しなくても、だれかに話すだけで気持ちが楽になるものです。

●ものごとに優先順位をつける…あれもこれもとがんばりすぎずに、ものごとに優先順位をつけて、一つずつ処理していくようにしましょう。
「明日できることは、明日やろう」というぐらい気楽に考えて、ものごとにあたることも大切です。

以上述べたことは一例ですが、要は、何事に対してもあまりがんばりすぎず、すべて「ほどほどで十分」だと、柔軟で余裕のある考え方を身につけることが、再発予防のためには大切なポイントとなります。

そのためには、前に紹介した「認知行動療法」や「対人関係療法」などを学び、自分の考え方を客観視したり、変えるためのきっかけにすることも大切です。

★Point
●症状がよくなっても、薬は一定期間飲みつづける必要がある
●最初の発症のきっかけや自分の性格傾向を知ることは予防につながる
●柔軟な考え方や見方ができるように努力することも大切

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

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