インターネットにはまったら【パニック障害・家族や周囲の人は患者さんをどう支えるか】

パニック障害

【ネットも、患者さんのストレスになりやすい】

パニック障害の患者さんの中には、「はまりやすい」人がいます。
度を越して熱中してしまうのです。

こういうタイプは、病気になる前は、仕事をバリバリとこなして、事業を広げていくような、いわゆる成功者に多く見られます。

彼ら(彼女ら)は、病気になっても仕事はやめようとしません。
何もしていないことが不安でたまらないのです。

しかし、どんなに活動的な人でも、広場恐怖症が進むと、行動が制限され、家にこもりきりになることがあります。
そのような状況のとき、もっともよくはまるのが、インターネットなのです。

インターネットの世界なら、24時間いつでも入り込めます。
昼夜逆転の患者さんには、それがまた「はまりやすい」一因となります。

ある患者さん(主婦)は、パニック障害になってからというもの、日中はベッドで横になって過ごし、夜になるとインターネットに向かう生活になりました。
そして、しだいにアクセサリーのネット販売にはまり、10数万円もする指輪やネックレスを次々と購入。
使ったお金が200万円近くになったところで、夫が気づき、大ごとになりました。

ほかにも、掲示板やツイッターで会話するうちに偽装恋愛におちいった女性や、「2チャンネル」で集中攻撃され症状が悪化した大学生など、いろいろな患者さんがいます。

のめり込みやすいパニック障害の人にとって、インターネットでの「会話」は、非常に大きな問題をはらんでいます。

●インターネットでは、直接顔を合わせず、画面の上の言葉だけの会話です。
閉じられた世界では、攻撃的なやりとりがあった場合、バランスをとる仲裁役がいないため、患者さんの感情は極度の刺激にさらされることになります。

●患者さんは部屋に閉じこもっているため、家族には何をしているかわからないことが多く、問題が起きていることに気づきません。

●パニック障害の人は、「環境」で生活リズムをつくっていくことが大切です。
環境とは、人との出会い、家庭、遊び、仕事、温度、湿度、騒音などまで含みます。
いってみれば、人間の営みのすべてが必要なのですが、インターネットの仮想の世界では、その環境因子が欠如しています。

●家族は、患者さんが部屋にこもってインターネットをしていたら、ときどきリビングに呼び、会話をしましょう。
お茶などを飲みながら、庭をながめるだけでもよいでしょう。
人間生活に連れ戻してあげるのです。
患者さんの心をいやす環境を、そういった形でととのえてあげることも大切です。

●家族と患者さんとで、インターネットをする時間帯を決めるのもよいでしょう。
ネットはストレスになるので、病気にもよくないと説得してみましょう。

★Point
●患者さんがネットにはまる根底には、何かをしていないと不安な気持ちがある
●ネットショッピングにはまっていないか、預金口座などをチェックする
●患者さんを仮想世界から現実の世界へと引き戻す工夫をする

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

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