パニック障害・認知行動療法に取り組む患者さんを励まし、協力する

パニック障害

●治ってほしいという思いを伝える
家族がいつまでも甘やかしていては、なかなか患者さんは自分の足で歩こうとはしません。
不安や恐怖への理解を示しながらも、断固とした態度が必要です。
患者さんへ、「治ってほしい」「一人で行動できるようになってほしい」と伝えつづけましょう。

●治療への「モチベーション」をつくる
広場恐怖症は、治療をすれば治すことができます。
特に、認知行動療法が有効です。
治療の効果を上げるためには、「早く治して、好きなことがしたい」というモチベーション(動機づけ)が必要です。
たとえば、好きな芝居を電車に乗って観にいく、といったことでもよいでしょう。
家族なら、患者さんの「やりたい」ことがわかりますから、その望みをかなえるためにも治療しましょうと説得します。

●曝露療法に協力する
認知行動療法では、「曝露療法(エクスポージャー)」が中心となります。
これは、患者さんが「こわい」「苦手」と思っている場所に、少しずつ慣れていって、「だいじょうぶだった」という経験を積み重ねていく療法です。
この療法では、難易度が低い順から行動目標を決めチャレンジしていきます。
いつも付き添っていた家族なら、患者さんの行動範囲もわかりますから、目標づくりに協力できます。
最初はいっしょに行動するのもよいでしょう。
しだいに患者さんが一人で行動できるようにしていきます。

●いっしょに喜ぶ
患者さんは「こわい」と思っている場所へ自分から向かっていくわけですから、いかに不安感や不快感を克服するかがポイントです。
最初は苦痛でも、行動することで不安感や恐怖感が軽くなれば、曝露療法は一段階進みます。
たとえば、「地下鉄に乗ると必ず発作が起こると思っていたのに、実際に乗ってみたら起こらなかった」という経験が大切なのです。
家族は、患者さんができたことに拍手を送りましょう。
喜びを家族と共有できれば、患者さんにとっても大きな励みになります。

●プラスの評価をする
認知行動療法は、不安のレベルが低い場面から行い、だんだんレベルを上げていきますが、上がっていかなくてもマイナスの評価をしないようにしましょう。
認知行動療法で大切なのは「プラスの評価」です。
たとえば、電車に乗れなかったら、「電車を見に駅まで行って帰ってくる」といった目標にかえます。
それでも、行動しないよりはずっといいのです。
家族は、患者さんがチャレンジしたことを評価しましょう。

●経験は糧になると伝える
認知行動療法(曝露療法)は、一時的にあと戻りすることがあります。
体調をくずしたり、生活のリズムがかわったりして、思うように行動できず、症状が再燃することもあります。
それでも、それまで積み重ねてきた経験はムダにはなりません。
必ず糧になっていると、患者さんに伝えましょう。
そして、患者さんが自分の足で歩けるようになるまで見守ってあげましょう。

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

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