パニック障害・自傷行為から患者さんを助けるための理解と対処のポイント

パニック障害

患者さんの心を理解する

1. 苦しさから逃げたい
自傷行為は、患者さんが不安・抑うつ発作に耐えられず、その苦しみから逃れるためにとる行動です。
この発作では、情動が激しく動きます。
特に、「自分は不幸だ」「自分だけが取り残されてしまった」「こんな病気になって無念だ」「〇〇さんは何と恵まれているのだろう」……というように、自己憐憫、嫉妬、絶望、焦燥など、マイナスの情動が次々とわき起こり、患者さんは押しつぶされそうになっています。

2. 生きたいと思っている
自傷行為の中でも、リストカットは、自分に強い痛みをあたえ、生きていることを確かめる行為です。
不安・抑うつ発作では、自責感(自分の責任ではないのに責任を感じ、自分を責める)や、離人症状(自分が自分でないような現実感を失う感覚)にも悩まされます。
患者さんは、自分を傷つけることで、自分の「命」を感じ取っているのかもしれません。

3. わかってほしい
患者さんが自傷行為に走るのは、「死ぬほど苦しんでいる」ことをまわりに伝え、「わかってほしい」「助けてほしい」とサインを出すためです。

だからといって、「本気で死にたいと思っているわけではないのだから」と軽く考えてはいけません。
理解されないことは、患者さんの孤立感を深め、自傷行為のたびに傷が深くなり、深刻な事態になることもあるのです。

自傷行為を防ぐ対処をする

1. 注意したい時間帯
不安・抑うつ発作は、多くの場合、夕方から夜にかけて、特に自分の部屋にいるときに起こります。
心の変化はわかりにくいのですが、目に見えてわかる変化としては、わけもなく涙をぽろぽろ流したりといった、急な気分変調です。
落涙は女性に多いのですが、男性でも起こります。

2. 言葉をかける
リストカットをした患者さんには、「どうしてそんなことをしたの」としかるのではなく、「それほどつらかったのね」という言葉をかけましょう。
患者さんの苦しさのすべては理解できなくても、「わかろうとする」ことはできます。
「つらかったのね」という言葉には、家族の思いがこもっており、それは患者さんにも必ず伝わります。
それが、自傷行為を防ぐ抑止力にもなります。

3. 衝動的な行動にも注意する
助けを求めるサインとしての自傷行為ではなく、怒り発作が激しくなって攻撃性が高まったとき、患者さんが衝動的に自殺してしまうことがありますので、注意が必要です。

4. 医師に相談する
心配な場合は、医師に相談して、不安・抑うつ発作を改善する治療を受けます。
薬は、パニック障害の薬(抗うつ薬と抗不安薬)をベースにして、眠気や倦怠感には三環系抗うつ薬、気分の変動には気分安定薬、興奮には鎮静作用のある抗精神病薬などを使います。
また、認知行動療法も効果があります。
特に自責感の改善に有効です。

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

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