精神療法④ そのほかの精神療法-1【うつ病はどう治す?】

うつ病

森田療法

森田療法は、1919年(大正8年)に、日本人の精神科医・森田正馬が自分の神経症(不安障害)体験をもとに創始した精神療法です。

もともと神経症を対象にした精神療法ですが、軽症で、症状が長くつづく慢性のうつ病にも有効とされます。

森田療法では、不安や恐怖を「排除」するのではなく、それを自然な感情として「あるがまま」に受け入れることで、それらはやがて自然に消えていくと考えます。
たしかに、不安障害などで起こる不安や恐怖は、5~15分でピークに達し、やがて徐々におさまっていきます。
このようにして、不安や恐怖は自然に消えていくものだということを体で覚えるのです。

うつ病の患者さんは、症状から逃れたいと思うあまりに、かえってそれに「とらわれて」しまい、悪循環におちいりがちです。
森田療法では、逆に「その不安をあるがままに受け入れる」ことで、その悪循環を断ちきることをめざします。

森田療法は約3ヵ月の入院治療が原則です。
入院中は、「臥褥期」「軽作業期」「作業期」「社会復帰期」という流れで治療が行われます。
入院中のさまざまな体験を通して不安や悩みを受け入れながら、症状への「とらわれ」から離脱し、本来のよりよく生きようとする健康な欲求を取り戻していきます。

最近では、入院が1ヵ月程度のものもあり、外来治療も行われています。

内観療法

内観療法は、昭和の実業家であり僧侶でもあった吉本伊信が、仏教の自己反省法である「身調べ」(自分自身を調べるという意味)をもとに創始した「自己発見」の方法です。

内観療法は、現在では、宗教色を排し、だれにでもできる方法となっていますので、医療界のみならず、学校教育界、企業の人材育成など、さまざまな分野で実践されています。
国内だけでなく、ヨーロッパやアメリカなど、国際的にも森田療法と並ぶ心理療法として認められています。

医療においては、不登校、家庭内暴力、アルコール・薬物依存症、不安障害、抑うつ状態などの心の病気に効果のあることがわかっています。
ただし、重症のうつ病では自殺願望を強めることがあり、注意が必要です。

内観療法には、研修所に約1週間宿泊して行う「集中内観療法」と、日常生活の中で行う「日常内観療法」とがあります。

集中内観療法では、カウンセラーの指導のもとで、父母や配偶者などの身近な人との関係で、「してもらったこと(世話になったこと)」「してあげたこと」「迷惑をかけたこと」の3つのテーマにそって、過去から現在までの自分の歴史を振り返っていきます。

まず、母親(または母がわりの人)に対して、この3つのテーマにそって順に思い出していきます。
母親が終わったら、父、祖父母、兄弟姉妹、配偶者、子どもなど、身近な人に対して同様に内観を行い、最後にまた母親に戻ります。

指導者は、内観中に5分程度話を聞きますが、内容に関する批評などは行いません。
食事や身支度、入浴以外は1日中内観をして過ごします。

内観を行うことによって、とらわれていた自分の心が解放され、自分や他者への理解と信頼が深まります。

⇒「2」へ続く

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

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