薬物療法③ 睡眠薬・気分安定薬・抗精神病薬-2【うつ病はどう治す?】

うつ病

●バルプロ酸(商品名:デパケン)

バルプロ酸は、本来はてんかんの薬ですが、躁状態の改善薬として、また予防薬として高い有効性が認められています。
気分安定薬の中でももっとも効果的で、幅広く使われている薬です。

バルプロ酸は、多めの量を使ったほうがより効果があるとされます。
躁状態のときは少し多く、維持療法では少なくする、といった使い方もできます。

副作用としては、吐き気、眠気、食欲不振(食欲亢進)、脱毛、頻尿などがあらわれることがあります。

●カルバマゼピン(商品名:テグレトール)

もともとは、てんかんの患者さんに用いられる抗けいれん薬ですが、躁状態の改善のほか、不安や緊張、興奮状態をしずめる効果があります。

リチウムと同じように、抗うつ薬の増強剤として使われ、特に慢性のうつ病や身体症状のあるうつ病に効果があるとされます。

ただし、まれに重い皮膚症状(スティーブンス・ジョンソン症候群)が出ることがあり、リチウムやバルプロ酸ほど使われていません。

●ラモトリギン(商品名:ラミクタール)

これもてんかんの薬ですが、2011年から双極性障害(躁うつ病)の治療にも使われるようになった気分安定薬です。

ラモトリギンには、うつ病の再発を遅らせる予防効果があるといわれます。

副作用として注意を要するのが、スティーブンス・ジョンソン症候群です。
全身の発疹ではじまり、放置すると肝臓や脾臓がはれ、場合によっては生命をおびやかすほど重篤になります。
カルバマゼピンより頻度が高いので、副作用のチェックが重要です。
そのため、少量から服用をはじめ、ゆっくり増量します。

●抗精神病薬

抗精神病薬というのは、強力精神安定剤、あるいはメジャートランキライザーなどとも呼ばれ、幻覚や妄想などの症状を抑える働きがある薬です。

一般に、抗精神病薬は軽症のうつ病の場合には使われません。
この薬が必要になるのは、次のようなケースです。

①焦燥感や不安感が強く、抗うつ薬や抗不安薬では効果があまり得られない場合
②不眠が強い場合
③妄想をともなう場合
④難治性のうつ病の場合

うつ病の治療に使われる抗精神病薬には、ペルフェナジン(商品名:PZC、トリラホン)、クロルプロマジン(商品名:ウインタミン、コントミン)、レボメプロマジン(商品名:ヒルナミン、レボトミン)、クロカプラミン(商品名:クロフェクトン)などがあります。

また、新しいタイプとして最近注目されているのが、「非定型抗精神病薬」といわれる薬です。
本来は統合失調症の治療薬ですが、難治性うつ病や再発をくり返すうつ病にも有効で、幅広い適応がある点が特徴です。

非定型抗精神病薬には、リスペリドン(商品名:リスパダール)、ペロスピロン(ルーラン)、オランザピン(商品名:ジプレキサ)、クエチアピン(商品名:セロクエル)、アリピプラゾール(商品名:エビリファイ)などがあります。

MEMO
スティーブンス・ジョンソン症候群

スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)は、皮膚や粘膜、目などに症状が出る皮膚疾患です。
原因は、薬物、ウイルスなどの感染、放射線療法、太陽光線などの物理的刺激などによって起こるアレルギー性の皮膚反応と考えられています。
中でも薬物が原因となる場合が多いといわれます。
薬物の場合、多くは服用してから2週間以内に発症しますが、数日以内、あるいは1ヵ月以上たってから起こることもあります。

症状としては、高熱(38度以上)をともない、発疹・発赤、やけどのような水ぶくれなどの激しい症状が、比較的短期間に全身の皮膚、口、目の粘膜にあらわれ、放置すると急速に悪化します。
こうした症状があらわれたら、ただちに医師に連絡することが大切です。

★Point
●不眠には比較的安全なベンゾジアゼピン系の睡眠薬が使われる
●気分安定薬を抗うつ薬とともに用いると抗うつ効果が高まる
●抗精神病薬には幻覚や妄想などの症状を抑える効果がある

奈良 心理カウンセリングルーム
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