日常生活でのサポート・家族の役割③【うつ病になってしまったら?】

うつ病

【まず家族が病気を正しく理解する】

うつ病を治療するためには、患者さん本人はもちろん、家族も病気についての正しい知識を持つことが大切です。

うつ病は専門医による治療が必要であり、決して「怠け」や「わがまま」のせいではないこと、十分な休養と適切な薬物治療が必要であることなどを、家族もきちんと認識しておく必要があります。
うつ病という病気について正しく理解することが、家族によるケアの第一歩といえます。

【薬の管理は家族の大切な役目】

患者さんの中には、薬への不安や不信から、医師の指示通りに薬を飲まない人もいます。

しかし、うつ病の薬は、種類や量、飲みつづける期間など、患者さんによって違います。
医師は、患者さんの症状を見きわめながら、薬の種類や量を決めたり変えたりしていきますので、たとえば副作用がつらいからと勝手に薬の量を変えたり、飲むのをやめてしまっては、十分な効果が期待できないだけでなく、かえって病気が悪化し、治療が長引く場合もあります。

家族は、本人が医師の指示通りに薬を飲んでいるかどうかを見守り、もし指示通りに飲んでいないようなら、「薬を飲むと楽になるから」「治すためには薬をきちんと飲むことが必要だから」と、あらためて患者さんに薬を指示通りに飲むことの重要性を理解してもらいましょう。

できれば、患者さんの了解を得て、家族が薬を管理し、毎回家族の目の前で飲む習慣をつけてもらえれば安心です。

また、薬を飲みはじめたら、症状の変化や副作用の有無など、家族は患者さんの様子をできるだけこまかく観察し、もし何か変化があった場合には、メモしておいて、次の診察のときに医師に伝えてください。
薬の種類をかえたり、量の増減を決めるときに役立ちます。

【通院にはできるだけ付き添う】

初診時には、できれば家族も同席していっしょに医師の説明を受けてほしいと前に述べましたが、その後の通院の際も、症状が回復するまでは、なるべく家族が付き添ってあげることが望ましいでしょう。
家族から患者さんの様子を詳しく医師に伝えてもらえば、医師に正確な情報が伝わり、診断に役立ちます。
また、医師から今後の治療方針について家族も同時に説明を受けることで、家族と患者さんがいっしょに治療に取り組むことができます。

特に、患者さんの症状がある程度重い場合には、極力付き添うようにしましょう。
それには、次のような理由もあります。

①病院の行き帰りでの自殺や事故を防ぐ(自殺は、特に病気になりかけの初期のころと、回復しかけてきたころに多い)。
②抑うつ気分が強いと、患者さんが自分で薬の効果や副作用などについてうまく説明できないことが多い。
③患者さんの様子をいちばん知っている家族が同席していれば、客観的な状態を正確に医師に伝えることができる。

【ゆっくり休める環境をつくることが大切】

うつ病の治療には休養が欠かせませんが、うつ病の患者さんはまじめで責任感の強い人が多いので、「休むとほかの人に迷惑をかける」「休むと勉強が遅れる」と会社や学校を休むことに抵抗を感じる人が少なくありません。

ですから、患者さんが気がねなく休める環境をつくってあげることが大切です。

また、家事など、家族が手伝えることは、みんなで分担して、少しでも本人の負担を軽くしてあげましょう。

会社などに「休暇願い」を出すにあたっては、家族は、本人の了解を得た上で、会社の上司などと連絡をとってきちんと理解を得ることが必要です。

場合によっては、主治医にその話し合いに加わってもらってもよいでしょう。

★Point
●薬をきちんと飲んでいるかチェックするのも家族の大切な役目
●症状が重い場合には、自殺を防ぐためにもなるべく家族が通院に付き添う
●患者さんが気がねなく休める環境をととのえることが大切

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

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