【悪いのは病気のせいと思い、自分を責めない】
うつ病と診断されると、自分がうつ病になってしまったことを恥ずかしく思ったり、「こんな病気にかかってしまって情けない」「申し訳ない」「自分はダメな人間だ」などと自分を責める人が少なくありません。
しかし、現代は、10人に1人は一生のうちに1度はうつ病にかかる時代です(男性の場合。女性はその2倍)。
しかも、病院を受診しているのは、そのうちの2割にすぎないといわれますので、実際にはさらに多くのうつ病の患者さんがいると思われます。
つまり、いまや、うつ病はだれでもかかる可能性のあるありふれた病気なのです。
ですから、うつ病になったからといって、決して自分を責める必要はありません。
「だれでもかかる可能性のある病気に、たまたま自分もかかったのだ」というくらいに思って、気軽に構えるようにしましょう。
【自分は病気だという認識を持つ】
うつ病は、どんなに症状が軽くても、れっきとした「病気」であるということを認識し、だから治療が必要なのだと考えることが大切です。
うつ病にかかる人は、がんばりやでまじめな人が多いので、病気による気分の落ち込みや意欲の低下を、「何とか気力でカバーしなければ」と考える傾向があります。
しかし、うつ病は「心のエネルギーが枯渇」している状態なので、そこにさらなるストレスをかければ、ますます病気が重くなるだけです。
気持ちの落ち込みのために、仕事が手につかなかったり、何をする気にもなれなかったにしても、それは決して「怠け心」のせいでも、精神的に弱いからでもなく、あくまでも病気のせいなのだと受け止めることが大切です。
うつ病は、脳内のトラブルで起こる病気です。
決して気力で治そうとか、もっとがんばらねば、などと思わないようにしましょう。
【うつ病は治る病気。あせらないことが大切】
うつ病になると、まるで暗くて長いトンネルの中に入ってしまって、その状態が一生つづくかのような絶望的な思いにとらわれます。
しかし、うつ病は、きちんと治療すれば治る病気です。
ただし、うつ病は、カゼのように1週間程度で回復する病気ではありません。
一進一退をくり返しながら、少しずつよくなっていく病気です。
また、うつ病は再発しやすい病気でもあります。
早く治したいという気持ちのあまり、あせったり、無理をすることは、かえって病気を長引かせ、また治りにくくしてしまいます。
あせる気持ち(焦燥感)はうつ病の症状の一つともいえます。
あせる気持ちがあるうちは、まだ病気だと思って、気長に治療に取り組むことが大切です。
とにかく、「うつ病は適切な治療を受ければ、必ず治る病気なのだ」ということを、何度も自分にいい聞かせましょう。
こうして気持ちを楽にすることが、治療にもよい影響をあたえるのです。
⇒ ②へつづく
奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史
心理カウンセリングルーム ナチュラリー. では、「来訪・訪問カウンセリング」、及び、電話・ビデオ通話・メールによる「ネットカウンセリング」と、豊富なメニューを揃えております。
遠方の方におかれましても、どんなお悩みでも、どうぞお気軽にお問い合わせ下さいませ。
●来訪・訪問カウンセリング http://mental-naturally.com/visit/
●ネットカウンセリング http://mental-naturally.com/internet/