うつ病の診断の目安【うつ病になってしまったら?】

うつ病

【問診や検査の結果をもとに総合的に判断する】

診断の基本となるのは、まず、医師による問診です。
患者さんの訴えをじっくり聞き、ポイントとなる質問をいくつかしながら、うつ病かほかの病気かを見きわめていきます。

また、患者さんの表情、受け答えの様子なども重要な診断の手がかりとなります。

初診では、こうした問診にかなり時間をかけますが、このほか、身体的な問題があるかどうかを調べるために、血液検査や尿検査などを行うこともあります。
身体的な問題が原因でうつ状態になることがあるからです。
また、場合によっては、CT検査などの画像検査で脳の中を調べることもあります。
認知症の初期にはうつ症状が出ることがあるためです(うつ病性仮性認知症)。

これらの問診、検査、観察の結果を総合的に判断して、医師は診断をくだします。

【うつ病診断の国際基準】

心の病気は、体の病気のように、目で見てわかるものではありません。
そこで、臨床の場で使われているのが、うつ病など心の病気の診断基準です。

近年、欧米で提唱され、世界標準の診断基準となっているものに、WHO(世界保健機関)発行の「ICD-10(国際疾病分類・第10版改訂版)」と、アメリカ精神医学会発行の「DSM-Ⅴ(精神疾患の分類と診断の手引・第5版)」があります。

中でも「DSM-Ⅴ」は、世界の多くの国で用いられており、日本でも主流となっています。

うつ病は、この「DSM-Ⅴ」では「気分障害」の項に分類されています。
気分障害には、躁の症状とうつ状態をくり返す「双極性障害(躁うつ病)」や、うつ症状だけの「うつ病性障害」などがあります。
そして、うつ病性障害は、さらに症状によって、「大うつ病性障害」「気分変調性障害」「抑うつ関連症候群」の3つに分けられます。
いわゆる典型的なうつ病は、この中の「大うつ病性障害」に含まれます。

気分変調性障害とは、大うつ病性障害よりも軽いうつ状態が2年以上つづくものをいいます。
また、抑うつ関連症候群には、大うつ病性障害よりも症状が軽いうつ病「小うつ病性障害」、短期のうつ状態がくり返される「反復性短期抑うつ障害」、女性特有の月経前にうつ状態となる「月経前不快気分障害(PMDD)」などがあります。

【9つの症状によって診断】

「DSM-Ⅴ」では、大うつ病性障害(いわゆるうつ病)について、次のような9つの症状をあげています。
①悲しく、空虚感を感じる。気がふさぐ、また、意気消沈する(抑うつ気分)
②これまで好きだったものに興味がなくなり、喜びを感じない(興味・喜びの喪失)
③食欲がない、逆に過食になる。体重がいちじるしく変化する
④睡眠障害がある(不眠、または睡眠過多)。特に朝早く目が覚めてしまう
⑤動作がのろくなる、口数が少なくなるなどの「精神運動性制止」が起こる。逆に、焦燥感のためにおしゃべりになったり、落ち着きがなくなる
⑥疲れやすい。気力の減退が見られる
⑦過剰に自分を責める
⑧集中力や思考力が落ちる。決断することがむずかしくなる
⑨くり返し「死」について考える。また、実際に自殺を考える

このうちの①と②のうち最低1つを含む、5つ以上の症状が2週間以上つづき、生活に支障をきたすような場合に、大うつ病性障害と診断されるとしています。

ただ実際には、現場の医師はこの「マニュアル」通りに診断しているわけではありません。
何よりも、患者さん一人一人の症状には個人差があるので、医師は、こうした国際基準はあくまでも参考程度にとどめ、みずからの経験と知識をもとに診断と治療を行っていきます。

★Point
●診断には国際的な診断基準が用いられることが多い
●うつ病は国際的な診断基準では「気分障害」に分類される
●うつ病の症状には個人差があるので、正確な診断には医師の経験と知識が必要

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

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