行動療法…不安な場面に自分を慣らしていく【パニック障害の精神療法-3】

パニック障害

【不安にならない練習は広場恐怖症に有効】

「認知療法」では、患者さんの心の問題点や解決法が見えてきます。
しかし、考え方の修正ができても、それは頭の中でのこと。
実際の生活の場で不安にならないようにする練習が必要です。
それが「行動療法」で、行動療法は特に広場恐怖症に有効です。

行動療法は、曝露療法(エクスポージャー)とも呼ばれます。
不安や恐怖を感じる場面にあえて身をさらす(曝露する)ことで徐々に慣れ、「心の抵抗力」をつけていくのです。

この療法のポイントは、それまで不安を感じていた場所や状況にいても、実際には「発作が起こらない」ことを、自分で身をもって体験するところにあります。
不安や恐怖は誤った思い込みだったと認識できるようにするわけです。

ですから、行動療法を行ったために発作が起こってしまっては意味がありません。
いきなりやると、曝露によって患者さんの中に不安が生じ、発作が起こることがあります。
これでは、ある状況、ある場所が、本当は発作とは関係がないことを確かめられないまま、かえって症状は強まってしまいます。

そうならないようにするには、十分な準備や、不安をコントロールする練習が必要です。

行動療法は専門家の指導を受け、無理をせず、段階を追って行っていきます
段階ごとに「発作は起こらない」「不安が弱まっていく」ことを確認しながら、次のステップへと進むようにします。
経験を積み重ねることで、抵抗力がついてきます。

曝露療法のプログラム

《不安階層表をつくる》
●自分が不安や恐怖を感じる場面を10項目書き出す。
●不安の程度が低いものから強いものへランクをつけ「不安階層表」をつくる。
●階層表は、その人独自のもので、曝露療法のメニューになる。
●曝露療法は階層表に従い、不安の程度が弱いものから強いものへと徐々に進める。

《はじめは付き添ってもらう》
●行動するときは、はじめは医師や臨床心理士に付き添ってもらいます。
●次の段階では、家族など身近な人に付き添ってもらいます。

行動前の準備
自律訓練法などを行い、緊張をほぐしておく。
あらかじめ薬を飲んでおく。抗うつ薬で発作が起こらないようにしたり、抗不安薬で不安をやわらげておく。事前の飲む薬は、慣れてきたらやめられるようにする。

《同じ場面でくり返し行う》
●不安を感じても途中で逃げず、一定時間がまんする。不安は15分くらいから、長くても90分くらいでおさまる。
●がまんをしていれば、いずれ不安が軽くなることがわかると、その経験は積み重ねていける。逆に、途中で逃げてしまうと、不安はいつまでも残る。
●同じ場面での曝露療法を、くり返し行う。「不安を軽くした」経験が身についていく。
●毎回の行動を記録する。不安の変化を意識し、「できたこと」に注目する。

《一人で行動してみる》
●不安のレベルが軽い場面を選び、一人で行動してみる(自己行動療法)。チャレンジの回数がふえていくに従って、不安感が軽くなることを確認する。
●行動の目的をつくってみる。たとえば、友人に会う、好きな芝居や映画を観に行く、評判のレストランに行く、など。その先に楽しみがあると、行動にはずみがつく。

★Point
●不安を感じる場面に身をさらしても不安にならないよう練習する
●不安のレベルが弱い場面からはじめ、不安や恐怖に少しずつ慣れていく
●行動療法で「心の抵抗力」をつけ、広場恐怖症を克服する

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

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