薬にはこのような効果がある【パニック障害の薬物療法-1】

パニック障害

【薬は発作を抑えるが、自己判断でやめると危険】

パニック障害の治療法として、薬物療法の実績は世界的に認められています。
パニック発作をコントロールしたり、不安感をやわらげるのによく効く薬があるからです。

ただし、いくら効果があるといっても、漠然と長期間使いつづけると、副作用などの問題が出てきます。
パニック障害の薬物療法は、必要な量を必要な期間飲み、段階的に減らしていき、最後は薬を飲まなくてもすむ状態へと持っていくのが理想です。

ところが、まだ治りきらないうちに、自己判断で服用をやめてしまう人がいます。
副作用をおそれたり、のちのち脳に悪い影響が出たり薬物中毒になるのではないかと過剰に心配するようです。

しかし、副作用のない薬はありません。
どうしても副作用がつらく飲めないようなら、薬をかえてもらうなど、いろいろ対処法がありますので、ぜひ医師に相談してください。

また、脳への悪影響や中毒については、まったく心配ありません。
自己判断で薬の量を減らしたり、途中で飲むのをやめてしまうことのほうが危険です。

薬物療法で大切なのは、医師の指示通りに服薬することです。
もし副作用が出たり、症状に何らかの変化が起きたら、よい方向への変化も含め、医師にきちんと伝えるようにしましょう。
医師は患者さんの状態にあわせ、量や種類を調整してくれます。
治療は、医師と患者さんとの共同作業です。
そのためにも、両者の間によい信頼関係が築かれていることが大切です。

薬物療法の効果

発作を抑えられる
パニック障害では、パニック発作がくり返し起こり、その恐怖や不安がさらなる不安を呼び、悪化していきます。
ですから、治療でもっとも重要なポイントは、パニック発作の連鎖を止めること、それには薬がもっとも早く確実に効果をあげてくれます。

パニック発作は、薬を飲むことでほぼ完全にコントロールできるようになります。
発作の不安がなくなることは、病気全体によい影響をあたえます。

発作を抑えるメカニズムは、抗うつ薬と抗不安薬では違いがありますので、それぞれの薬のところで説明します。

次の発作を予防できる
脳の神経細胞は、一定以上の刺激が加えられないと反応しないようになっています。
しかし、パニック障害では、発作をくり返すことで神経が過敏になり、それほど強くない刺激でも興奮しやすくなります。

薬には、この興奮をしずめる働きがあります。
鎮静状態が維持できれば、抵抗力がつき、簡単には興奮しない体質にすることも期待できます。

抵抗力をつけるためには、発作が起こったときだけ薬を飲むのではなく、継続して服用することが大切です。
そうすることで、「次の発作」も予防できるのです。

慢性化を防げる
パニック障害は頑固な慢性病なので、パニック発作がおさまっても、安心はできません。
胸がドキドキしたり、めまいや動揺が残り、不安感がともないます。
この不安がある限り、病気へのこだわりは消えず、広場恐怖症やうつ状態をまねきます。
残遺症状が固定して、一生つづく持病のようになることもあります。

薬には、このような不安を消し、広場恐怖症やうつ状態を改善して、病気が慢性化しないようにする働きもあります。

ただし、発作がなくなったからと薬をやめてしまえば、また症状がぶり返し、それまで服用していた量ではコントロールできなくなります。
薬は、病気が治りきるまでつづけることが重要なのです。

いつまで飲みつづければよいのかについては、後日のブログで説明します。

★Point
●パニック発作をコントロールするには、薬がもっとも効果がある
●薬は神経細胞の興奮をしずめ、刺激に対して抵抗力をつける
●不安やうつ状態をやわらげ、病気が慢性化しないようにする

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

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