うつ病と合併しやすい病気について-②

うつ病

【強迫的な観念に支配される「強迫性障害」】

強迫性障害(OCD)は、理由のないこだわりとわかっている観念(強迫観念)に支配され、それを振り払うために異常な行動をくり返す病気です。

自分ではふつうでないとわかっていても、不快な観念が頭に浮かんできて、自分の意思で強迫的な行動(強迫行為)をやめることができません。

重症になると、心も体も症状に支配されて疲れ果て、抑うつ的、引きこもりがちになることが少なくありません。

全人口の2~3%に見られ、男女比はほぼ同等です。
多くは18歳未満で発症しますが、幅広い年齢で見られます。

治療は、抗うつ薬や抗精神病薬、抗不安薬などの薬物療法のほか、認知行動療法などを行います。
中でも、不安な状況に段階的に慣れることで不安や恐怖を克服しようとする「曝露療法(エクスポージャー)」が有効です。

【対象のない不安におびえる「全般性不安障害」】

全般性不安障害(GAD)は、特定の事柄や状況に限定されない強い不安に悩まされる病気です。

あらゆることに過度の不安や心配がつきまとい、それが慢性的につづくのが特徴です。
不安はさまざまな精神症状(そわそわと落ち着かない感じ、集中力の低下など)と、身体症状(疲労感、不眠など)をともないます。

全人口の3~5%に見られ、女性のほうが男性より2倍発症しやすいとの報告があります。

神経質で繊細、もともと心配性の人がなりやすいといわれていますが、セロトニン(脳内の神経伝達物質)との関係、遺伝、ストレスなど、いろいろな要因がからみあって発症すると考えられています。

全般性不安障害は、うつ病のほか、パニック障害などほかの精神疾患とも合併率が高いといわれます。

治療は、抗うつ薬などによる薬物療法のほか、カウンセリングや認知行動療法などの精神療法を行います。

【身体的なダメージも大きい「摂食障害」】

摂食障害は、若い女性に多い病気で、不安による症状が食事のとり方にあらわれた病気です。

摂食障害は、ダイエットによる食事制限などをきっかけに、ほとんど食べずに極端な「やせ」に至る拒食症(神経性無食欲症)と、信じられない量の暴食をくり返す過食症(神経性大食症)に分けられます。
ただし、両方のタイプが相互に移行するケースも多く、どちらのタイプか区別がつかない例も見られます。

摂食障害は、食欲中枢や脳内物質の異常や遺伝、本人の性格、さらには母子関係など、いろいろな要因が指摘されています。

摂食障害は、長引くと、抑うつ状態がひどくなり、不登校や引きこもりなど、ふつうの社会生活が営めなくなったり、身体的なダメージが大きくなるおそれのある病気です。

治療としては、過食症の暴食発作にはSSRIなどの抗うつ薬が有効です。
ほかに認知行動療法や対人関係療法などの精神療法を行います。

★Point
●もっともうつ病と合併しやすい病気はパニック障害などの「不安障害」
●うつ病が不安障害と合併すると、うつ病が重症化、慢性化しやすい
●若い女性に多い「摂食障害」は身体的なダメージも大きい

奈良 心理カウンセリングルーム
ナチュラリー. 鍛治 剛史

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